2010年頃から時代は「クラウドコンピューティング」期を迎え、今や右肩上がりで、世界中で活用されています。インターネット上で超大容量のデータを保管するデータサーバを集めたデータセンターと、そこへアクセスするためのサービス展開を軸にしたサービス技術です。現在は企業がクラウド上の仮想サーバを利用して自由な拡張性や柔軟性でサーバを持つのが主流となっています。クラウドは今注目されているインターネットと接続されていなかったセンサや機器をネットでつなぐIoTとも親和性が高いといわれています。さらに、自社サーバを設立するよりも低コストでIoTを構築することが可能であるため、IoTのデータ受信先はクラウドのデータセンターである場合がほとんどです。こうして今やクラウドサービスの利用は常識となりつつありますが、改めてクラウドサービスは何か、そして最近注目を集めているVPSについて紹介し、自社にとってベストなソリューションを提供してくれるプロバイダーの選び方等を解説していきたいと思います。
クラウドとは
クラウドはクラウドコンピューティング(cloud computing)の略語で、インターネットなどのコンピュータネットワークを経由して、コンピュータ資源をサービスの形で提供する利用形態です。「ユーザがインフラやソフトウェアを持たなくても、インターネットを通じて、サービスを必要な時に必要な分だけ利用する考え方」のことです。
クラウドコンピューティングは、1台の物理サーバに複数台のサーバを仮想的に立てることができるハイパーバイザー(仮想化技術)により実現したものです。このようなサーバは「仮想サーバ」と呼ばれ、物理サーバに近い環境が仮想的に作られています。この仮想サーバの登場により、スペースは今までと変わらない物理サーバ1台分のスペースで複数の仮想サーバを運用することができるようになりました。データーセンターの集約にもつながることから、クラウドコンピューティングは、サーバの統合にふさわしいとされています。また仮想化により、サーバ(インフラ)をユーザが好きなときに好きな分だけ利用できるクラウドサービスの提供も可能になったのです。
VPSとは
VPSも仮想化技術を使って、仮想サーバをクライアントに提供しています。 VPS(Virtual Private Server、仮想専用サーバ)では、1台の物理サーバ上に 契約者それぞれに仮想サーバが割り当てられ、複数の仮想サーバが構築できます。1台の物理サーバを共有することではなく、契約者それぞれに独立した空間に異なるOSをインストールし利用することが可能です。独立した環境が実現できるため、同じサーバ内で運用されている他のサイトに障害が起きたり、多くのアクセスが発生したりしても自社のサイトに影響を受けないし、導入や運用に自由度が高く、カスタマイズが容易にできることが特徴です。
VPSとクラウドの違い
VPSの特徴
- 低価格で仮想サーバ1台を利用できる
- 完全月額固定料金
- あらかじめ決められたプランのリソースを選択する
- 急なアクセス負荷時等に、リソースを増減できない
- 1契約で複数台の仮想サーバを構築できない
- サーバの削除は契約を解約する必要がある
クラウドの特徴
- 1契約で複数台の仮想サーバを構築できる(台数制限無し)
- 用途に応じた仮想サーバが構築することができる
- 外部アクセス、内部アクセスとネットワークを分けて安全なサイト運用が可能
- 急なアクセス負荷時等に、リソースを増減できる
- 検証・開発環境から本番環境へスムーズな切り替え運用ができる
- サーバ環境を丸ごとテンプレート化し、異なる仮想サーバに適用できる
- ロードバランサーやバックアップ機能が標準装備
- 専用セグメント(VLAN)やVPNなど高セキュリティな運用ができる
- 月額固定料金もしくは従量課金
クラウドサーバプロバイダーの選び方
サーバ(インフラ)を提供するクラウドサービスのIaaS( Infrastructure as a Service)を代表的な例としてはAWS(Amazon Web Services)やLinodeなどが挙げられます。
AWSのシェア拡大と低下する質の問題
現在、日本国内のクラウドサービスのシェアはAmazonの「Amazon Web Services(AWS)」が約5割を占め、トップシェアを誇っています。次いで「Microsoft Azure(MA)」が約3割、業界3位に国内メーカでもある富士通の「FUJITSU Cloud Services」が1割のシェアを獲得している状況です。これまではクラウドコンピューティング=AWSというイメージも強い物でしたが、果たしてAWSにはそれほどのアドバンテージやメリットが存在するのでしょうか?大きくなったデータセンターに障害や災害による被害があるとその影響は大きく、昨年、日本時間2019年8月23日に業界トップのAWSのサーバに数時間の障害があり、アクセス不能となっただけでも、その障害の影響力の大きさは大々的に報じられました。つい先日の10月22日にも、AWSの東京リージョンで障害が発生しモバイル決済サービス「PayPay」や一部のスマートフォンゲームなどが利用しづらい状態になりました。
こうしてデータセンターに障害が起こった場合、自社サービスに影響が及ばないのか、丁寧なサポートは受けられるのかといった疑問が生じます。AWSのシェアの拡大と同時に、安定稼働の問題、サポートの質の低下、割高な料金、ほとんどが使用されない複雑なアプリケーション構成…といった問題が膨らんでいます。そんな中、多くの開発者がAWSに替わった別のソリューションを提唱しています。
Linodeクラウドサーバ・サービス
AWSの代替としてお勧めしたいのがLinodeクラウドコンピューティングを利用したクラウドサーバ・サービスです。LinodeはアマゾンのAWSの3年前の2003年に設立されたクラウドプロバイダーです。
- コストとパフォーマンスの最適化
- クラウド料金のコスト削減を実現
- オープンクラウド (ベンダーロックインなし)
- リアルカスタマーサービス
- 100%独立したオープンクラウド
- シンプル
- 非競合
LinodeではAWSとは異なるこれらのアドバンテージを掲げ、現在世界中で800000人の利用者と開発者に選ばれています。
Amazon がインドで大きくなればなるほど、カスタマーサービスは悪化します。メールやチャットでの人的サポートは不可能で、電話では非常に難しいです。さらにすべての問題を解決するためには2、3回の電話が必要です。
こうした苦言が散見される中、Linodeは専門家によるサポート体制を強化し、適切な価格で実証済みのグローバルネットワークを構築してきました。さらにシンプルかつ予測可能な料金設定で、クラウド費用を簡単にコントロール可能でコストパフォーマンスにも優れています。クラウドインフラをよりシンプルに、最大の独立オープンクラウドプロバイダーとして、クラウドコンピューティングを簡素化し、リーズナブルな価格提供を実現します。
この度、クラウドブリックは、Linodeの日本パートナーとして、日本市場におけるLinodeクラウドサーバ・サービスを開始致します。Linodeクラウドサーバ・サービスの導入・運用・サポート、決済代行まで、これまで積み重ねてきたノウハウを踏まえ、クラウドブリック熟練した専門家による手厚いサポートを実現致します。 詳細は以下のページよりご覧ください。
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