DDoS攻撃はその場しのぎで対応?DDoS攻撃の実態と、企業で必要な対策をご紹介

DDoS攻撃

代表的なサイバー攻撃の1つとして「DDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)」があります。昨今、日本国内ではランサムウェアによるサイバー攻撃が頻発していますが、DDoS攻撃も決して見逃すことのできない油断禁物なサイバー攻撃のひとつです。DDoS攻撃は巧妙なため対策が難しいとも言われていますが、今回は日本国内におけるDDoS攻撃の実情と対策方法について解説します。

 

DDoS攻撃とは

DDoS攻撃とはサーバなどのシステムに大量のデータを送り付けることで、システムをダウンさせたり、アクセスしにくくさせるサイバー攻撃です。システムのダウンはサイトダウンにつながるため企業の営業活動等に大きな被害を与えかねません。
DDoS攻撃を仕掛ける目的としては、嫌がらせや脅迫などとありますが、最近では金銭を要求するランサム型DDoS攻撃も頻発しています。そのためDDoS攻撃の目的はさまざまと言えるでしょう。

 

時代と共に進化しているDDoS攻撃

DDoS攻撃は攻撃手法が比較的シンプルなため、サイバー攻撃の中ではよく目にする定番のサイバー攻撃と言えるでしょう。以前はDoS攻撃が主流でしたが、現在はDDoS攻撃をよく見かけると思います。DoS攻撃とDDoS攻撃はどのような違いがあるのでしょうか。

DoS攻撃:一台の機器(PC)から大量のデータを送り付ける
DDoS攻撃:複数の機器(PC)から大量のデータを送り付ける

最近ではDoS攻撃はほぼ見かけなくなり、DDoS攻撃が主流となっています。従来のDoS攻撃の場合、一台の機器(PC)から攻撃を仕掛けるということは、IPアドレスも1つのためそのIPアドレスを遮断すれば棒業できました。ただし昨今、主流となっているDDoS攻撃の場合、複数機械(PC)=IPアドレスも複数となるため攻撃を仕掛けてくるIPアドレスを全てブロックするというのは非常に難しいです。

 

DDoS攻撃の実例

対策が取りにくいDDoS攻撃ですが、実際に攻撃を受けるとどのような被害があるのか例を見ていきたいと思います。

 

東京メトロ・大阪メトロ

9月に東京メトロと大阪メトロが親ロシア派ハッカー集団「キルネット」によりDDoS攻撃を受けました。またSNSには犯行声明として「東京の地下鉄を止める」などといった声明が出されています。これにより東京メトロや大阪メトロのホームページにアクセスしにくくなるなどの被害が報告されました。

 

政府サイト

こちらも9月に政府が運営するサイトでアクセス障害が発生しました。デジタル庁が所管する行政情報のポータルサイト、「eーGov」など一部でアクセス障害が発生し、こちらも「キルネット」によるDDoS攻撃と見られ、また当ハッカー集団がSNS上にてサイバー攻撃を行った旨の投稿をしました。

 

自治体サイト

2月に広島県や県内自治体が運営するWebサイトが閲覧しにくい状態が発生しました。広島県が使用しているセキュリティクラウドに対し、30分から1時間ごとにDDoS攻撃が行わました。広島県はDDoS攻撃の影響を受けていないメールやLINEなどを活用し、対応を追われました。

 

DDoS攻撃は一時的な攻撃という認識から対策を後回しにしがちですが、DDoS攻撃を一度受けた企業は再度DDoS攻撃を受ける傾向があったりや、またDDoS攻撃を本格的なサイバー攻撃を仕掛ける前段階の攻撃として様子見として仕掛けてくる場合もあります。またサイトに接続しずらくなるため、ユーザの離脱や企業に対する信頼度の低下などにもつながる恐れがあるため、被害を最小限に食い止めるためにもしっかりと対策を講ずることがポイントとなります。

 

DDoS攻撃にもさまざまなタイプがある

増幅型(Volumetric)攻撃

増幅型攻撃は、攻撃のターゲットとなるサーバで処理できるネットワーク・トラフィックの限界を超過するトラフィックを伝送し、すべての可用帯域幅を枯渇させる攻撃手法です。非常に単純な攻撃方式ですが、ボットネットの規模によっては非常に致命的な攻撃方式であるため、現在でも多く利用されています。 特にDRDoS(Distributed Reflection Denial of Service)反射型 DDoS 攻撃は、攻撃者の存在を隠蔽して、より深刻な攻撃を誘導することができるため、注意が必要です。

リソース消耗型攻撃

リソース消耗型攻撃は、ネットワーク帯域幅やシステムの CPU、セッションなどのリソースを消耗させ、通常のユーザのアクセスを妨害させる攻撃形態です。存在していないクライアントがサーバに接続しているように偽り、接続可能なリソースを消耗させ、通常のユーザではサービスを利用できなくなります。

アプリケーション層攻撃

〇HTTP Flooding
HTTP Flooding は、アプリケーション攻撃の代表的な手法であり、大量の HTTP リクエストを発生させ、 攻撃対象サーバのリソースを枯渇させる攻撃です。正常なリクエストと類似のリクエストを利用して攻撃を発生させるため、事前に備えることが難しく、小規模のボットネット(botnet)でもターゲットとなるサーバの運用を妨害することもできます。

〇RUDY Attack
RUDY(R-U-Dead-Yet)Attack は、POST メソッドを利用した代表的な Slow 攻撃です。POST メソッドのリクエストで送信するデータのサイズ(Content-Length)を非常に大きく設定し転送します。サーバは、当該リクエストを受信し Content-Length 分の転送が完了するまで待機しますが、一定時間の間隔で 1 文字ずつ送信し、長時間接続を維持させます。結果的に通常のユーザからのリクエストは拒否され、ターゲットとなるサーバの運用を妨害します。

まとめ

一言にDDoS攻撃対策といってもDDoS攻撃の構造は非常に巧妙であり、CDNでの対策にも限界があり対策がなかなか難しいのが現状です。そこでお勧めなのが「Cloudbric ADDoS」です。Cloudbric ADDoSは全世界に設置されたエッジ・ロケーションにて大規模トラフィック(最大65Tbpsまで対応)を分散処理し、WebサイトをDDoS攻撃から安全に保護します。またDNSの変更だけでお手軽に導入ができ、また導入から導入後の運用までセキュリティ・エキスパートが担当しますので、専門知識は不要です。ぜひDDoS攻撃にはCloudbric ADDoSの導入をご検討ください。

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