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2025年の情報セキュリティトレンドは?最近の動向や効果的な対策を紹介


サイバー攻撃が年々高度化し、新たな脅威も予測される中で、情報セキュリティの必要性はますます高まっています。セキュリティトレンドを正しく理解し、適切な対策を講じることは、企業や個人にとって喫緊の課題です。

本記事では、2025年に注目すべき情報セキュリティトレンドをピックアップし、その背景や影響、効果的な防御策について詳しく解説します。

 

【2025年最新】情報セキュリティ脅威トレンド一覧

AIの進化や新たなサイバー攻撃手法の登場により、企業や個人を取り巻く情報セキュリティ環境は大きく変化しています。本記事では、2025年に注目される情報セキュリティの脅威トレンドを解説します。なお、これまでの傾向については、2024年版のトレンド記事もぜひご参照ください。

関連記事:情報セキュリティの最新トレンドは? 2024年の予測と行うべき対策

 

・AIを利用したサイバー攻撃が増加

AIを利用することで、攻撃者はマルウェアの作成や攻撃シナリオの最適化を迅速に行えるようになり、サイバー攻撃がより高度化・効率化しています。多くの生成AIツールでは犯罪につながる出力を行わないよう制御プログラムも組み込まれていますが、全てをカバーするまでには至っていません。

日本国内でも、生成AIを用いたマルウェア作成の容疑で逮捕者が出た事例があり、AI技術の悪用が現実の脅威となっています。このような攻撃に対処するためには、AIの活用を見越したセキュリティ対策の整備が急務です。

 

・公開前の修正プログラムを狙うゼロデイ攻撃が加速

ゼロデイ攻撃は、システムやソフトウェアの未知の脆弱性を利用した攻撃で、修正プログラム(パッチ)の提供前に行われるため、防御が非常に困難です。対処前の脆弱性を悪用することで、攻撃者はシステムへの侵入やデータの窃取を試みます。

ゼロデイ攻撃の被害を軽減するには、脆弱性の発見時にパッチを迅速に適用できる体制の構築や、侵入を検知するセキュリティツールの導入が必要です。

 

・従業員の持ち出しによる情報漏えいのリスクも

情報漏えいの原因として、退職者や内部不正によるデータの持ち出しが増加しています。IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の調査では、情報漏えいの36.3%が中途退職者によるものであることが報告されています。

参照:「企業における営業秘密管理に関する実態調査2020」報告書|IPA

このような内部リスクに対処するためには、退職時の厳格なデータ管理や、データアクセスのログ管理、機密情報に対するアクセス権の適切な設定が重要です。また、内部不正を防ぐための従業員教育も欠かせません。

 

・中小企業を狙ったランサムウェア攻撃が増加

警察庁の統計によれば、2024年の上半期時点で、ランサムウェアの被害件数114件のうち60%以上にあたる73件が中小企業でした。これは、中小企業が大企業に比べてセキュリティ対策が不十分であることが一因です。

参照:令和6年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について|警察庁
※はじめに、P.36参照

こうした状況に対処するためには、予算やリソースが限られている中小企業向けの手軽なセキュリティツールの導入や、従業員のセキュリティ意識向上も求められます。

 

・取引先や経営者になりすますビジネスメール詐欺(BEC)の拡大

ビジネスメール詐欺(BEC)は、取引先や経営者になりすまして偽のメールを送信し、金銭や機密情報を詐取する手口です。この攻撃は、技術的な脆弱性だけでなく、人間の心理や信頼関係を悪用する点が特徴です。

具体的には、取引先を装い「支払い口座が変更になった」といった偽の請求書を送付する手法がよく使われます。IPAの報告によると、このような詐欺による金銭被害は右肩上がりの増加傾向にあります。これに対抗するためには、メールの送信元や内容を厳しく確認する体制の整備が重要です。

参照:ビジネスメール詐欺(BEC)の特徴と対策|IPA
※P.3参照

 

・スミッシング詐欺の増加

スミッシング詐欺とは、SMSやMMSを利用して偽のリンクを送り、ユーザーをフィッシングサイトへ誘導して個人情報を盗む詐欺手法を指します。この攻撃は、メールを利用するフィッシング詐欺と比較して短いメッセージ形式を利用するため、ユーザーが不審に思うことなくリンクをクリックしやすい点が特徴です。

2025年には、特にMMSを悪用したスミッシング詐欺の増加が懸念されています。MMSは、画像や動画、音声ファイルなどを送信できるため、より精巧で信憑性の高いメッセージを作成可能です。例えば、公式機関や企業を装ったメッセージにロゴや動画を添付し、ユーザーに本物だと信じ込ませることができます。このような詐欺を防ぐには、リンクを含むメッセージの送信元を慎重に確認する習慣や、メッセージに記載されたリンクを直接クリックしないなどの対策が重要です。

 

2025年の情報セキュリティ対策トレンド予測

多様化する情報セキュリティの脅威に向け、2025年にはどのような対策が求められるのか注目されています。ここでは、最新のセキュリティ対策トレンドとして予測される3つのポイントを解説します。

 

・クラウドのセキュリティ強化が求められる

クラウドサービスの利用が拡大する中で、クラウドセキュリティは2025年も企業のセキュリティ戦略の中心的な課題であり続けると予測されます。特に注目されるのが、IAM(Identity and Access Management)とCASB(Cloud Access Security Broker)の連携による統合的なセキュリティ対策です。

IAMは複数のクラウドサービスにおけるアクセス権限を一元管理するシステムで、認証やアクセス制御を強化する役割を果たします。一方、CASBはクラウドサービスの利用状況を可視化し、データ保護やコンプライアンス、脅威の検知と防御など、多岐にわたる機能を提供するという考え方やサービスです。これらを活用することで、企業はクラウド上のデータやサービスを包括的に保護することが可能となります。

 

・エンドポイントのセキュリティ強化が重要になる

リモートワークの普及やクラウドサービスの利用拡大に伴い、エンドポイントセキュリティはますます重要となっています。エンドポイントとは、企業ネットワークに接続されるノートパソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを指します。

2025年には、EDR(Endpoint Detection and Response)やEPP(Endpoint Protection Platform)の導入がさらに進むと考えられています。EDRは、エンドポイントでの異常な活動をリアルタイムで監視し、攻撃の兆候を検知して即座に対応する仕組みです。一方、EPPはマルウェアやウイルスの防御に加えて、脆弱性の管理やデバイスのセキュリティポリシー適用を支援する製品です。これらのツールを導入することで、リモート環境下でもデバイスごとのセキュリティを強化し、企業全体のセキュリティリスクを低減できます。

 

・引き続き「ゼロトラストセキュリティ」の考え方が必要となる

ゼロトラストセキュリティの考え方は、2025年においても情報セキュリティの中核を担う重要な戦略であり続けると予測されています。このアプローチでは、ネットワーク内部を信頼せず、全てのアクセスを検証することが原則です。

具体的には、アイデンティティとアクセス管理(IAM)や多要素認証(MFA)を通じて、ユーザーやデバイスの正当性を確保します。また、マイクロセグメンテーション技術を活用し、ネットワークを細分化してアクセス権限を最小限に制限することで、不正アクセスやマルウェアの拡散を防ぎます。

 

まとめ

2025年における情報セキュリティの脅威は、AIを利用したサイバー攻撃やゼロデイ攻撃の加速など、多岐にわたっています。これらの脅威に対応するには、最新のセキュリティトレンドを理解し、複数の対策を組み合わせて堅牢な防御体制を構築することが重要です。

また、特に企業においては、迅速で効率的なセキュリティ対策の導入が求められます。そこでおすすめしたいのが、「Cloudbric WAF+」 です。本サービスはWAFとして、短期間に大量のアクセスを試行するリバースブルートフォース攻撃やゼロデイ攻撃など、多様なサイバー脅威に対応します。
セキュリティ対策は単なるコストではなく、企業や個人の安心と信頼を守るための投資です。適宜ツールなども活用し、次世代の脅威に備えた安全なオンライン環境を構築していきましょう。

 

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情報セキュリティの最新トレンドは? 2024年の予測と行うべき対策

近年はサイバー攻撃の手段が巧妙化し、生成AIやディープフェイクを悪用したなりすましによる被害が報告されています。また、間近に迫るオリンピックや選挙などを前に、サイバー攻撃の脅威は増す一方です。本記事では、そうした攻撃から自社の情報を守るために、企業が講じるべき対策と、2024年の情報セキュリティのトレンドを解説します。

 

情報セキュリティ・サイバー攻撃の最新トレンドは?

サーバー攻撃の手口は巧妙化しており、攻撃者はあの手この手でさまざまな攻撃をしかけています。企業側も、サイバー攻撃の最新トレンドを把握して対策を講じることが必要です。そこで、ここからは近年新たに登場してきたサイバー攻撃の手口を紹介します。

 

・暗号化せず情報を窃取する

これまでは、不正に侵入した端末内やシステムのデータを勝手に暗号化して使用不可能な状態にし、身代金を要求するランサムウェアという手口が知られていました。しかし、近年新たに被害が確認されているのが、暗号化せずにデータを窃取する「ノーウェアランサム」という手口です。端末・システムの内部侵入後にデータを盗み、それを流出させない対価として身代金を要求する点ではこれまでと同様ですが、データの暗号化はしません。そのため、通常のランサムウェアよりも手間がかからず、警察庁では今後この手の攻撃が増える可能性があるとして警戒を呼びかけています。
また、暗号化されないため業務が中断されることもなく、被害の発生に気づきにくいのも特徴です。暗号化されてしまえば企業側は否応なしに被害の公表を余儀なくされます。ノーウェアランサムは被害に遭ったことがバレたくないという企業側の心理をついているといえるでしょう。
対策としては、アンチウイルスソフトやEDRといった通常のランサムウェア対策に加え、フィルタリングやアクセス制限、脆弱性の管理などによってセキュリティ対策を全社的に強化することが重要です。

参考:警視庁「令和5年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について

 

・クラウドを狙う

業務効率化を目的にクラウドアプリを利用する企業や組織が増えていますが、インターネットを経由したサービスであるためにセキュリティ面でのリスクも伴います。クラウド環境におけるアクセス権限の設定ミスやセキュリティの脆弱性によって、本来は公開されるべきでない情報が流出してしまう事例は珍しくありません。
近年ではクラウドの情報管理の甘さを狙って不正アクセスし、暗号資産のマイニングに悪用する「クリプトジャッキング」という手口も広がっています。端末の電源やクラウドの空き容量を第三者が勝手に利用して行われるため、業務での使用中に大量のリソースが消費され、端末の停止などを引き起こす恐れがあります。

 

・AIを悪用する

さまざまな分野で活用が進んでいるAIですが、残念なことにマルウェアの開発を加速する目的でも悪用されています。たとえば、フィッシング詐欺のメール文面をChatGPTなどの生成AIに代筆させることで、より説得力のあるメールが短時間で書けるようになるほか、動画に映る人物の顔を入れ替えるディープフェイク技術や音声合成技術を悪用して他人になりすまし、金銭を脅し取る犯罪などが実際に報告されています。こうした手口が大々的に広まると、企業や政府の社会的な信頼が損なわれる恐れもあり、近年の社会問題となっています。
AIを活用すればネットワークやシステムの脆弱性を検知することも可能です。これまでは企業側がセキュリティ対策に活用してきた技術ですが、これを悪用すればより高度な方法でのサイバー攻撃が可能になります。こうした脅威を完全に防ぐことは困難であるものの、AIを使った攻撃に対してはAIを活用し、機械学習によって必要な対策をその都度講じていくことが求められます。

 

・選挙やオリンピックに関連して攻撃する

サイバー攻撃は選挙やオリンピックなど社会的なビッグイベントを狙って増える傾向にあります。実際に東京オリンピック2020では、大会期間中、運営に関わるシステムやネットワークに対して4億5,000万回ものサイバー攻撃がありました。これはロンドン大会(2012年)の2倍以上の数字で、2024年のパリ五輪でも多くの攻撃が予想されています。具体的な攻撃の一例として、マルウェアが仕込まれた「サイバー攻撃の被害報告について」という名前のファイルを添付したメールが関係者に送られていたことや、運営委員会に大量のデータを送りつけるDDoS攻撃などが報告されています。
また、2024年には台湾総統選やアメリカ大統領選が控えており、AIやディープフェイクを使ったなりすまし、フェイクニュースの増加が想定され、混乱や分断を避けるための対策が必要です。

 

2024年のセキュリティ対策予測と行うべき対策

進化するサイバー攻撃による被害を防ぐために、企業や組織はどのような対策を行えばよいのでしょうか。

 

・AIを活用したサイバー攻撃対策が求められる

前述の通り、攻撃者はChatGPTのような生成AIをサイバー攻撃に利用していることがわかっています。ウイルスを仕込んだメールの自動送信なども普及しており、今後もAIを活用したサイバー攻撃が増えることが予想されます。影響を軽減するためには、インシデントレスポンスと復旧計画の強化が重要です。また、CSPMやCSPなどのツールを活用してクラウドの管理および監視を継続的に行う、機密情報を暗号化するなどの対策も求められます。

 

・サイバー保険が注目される

サイバー保険とは、サイバー攻撃によって生じる経済的な損失から、企業や個人を保護するための保険のことです。顧客情報の漏えいなどによって第三者に被害が及んだ場合の損害賠償責任や事故対応費用、訴訟費用、自社の損失利益などの補償が含まれています。
マーケッツアンドマーケッツ社の調査では、世界におけるサイバー保険の市場規模は2023年の103億ドルから2028年には176億ドルに成長すると予測しています。国内でも注目され始めており、大手保険会社を中心にサイバー保険の取り扱いが進んでいる状況です。

参考:マーケッツアンドマーケッツ社
https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/cyber-insurance-market-47709373.html

 

・ゼロトラストセキュリティの考え方が普及する

ゼロトラストとは、文字通り「何も信頼しない」という考え方を前提としたセキュリティ対策のことです。ネットワーク内のすべてのデバイスやユーザーを信頼せずにセキュリティ対策を講じます。
従来は危険な外部と安全な内部のネットワーク間に境界を設け、境界の外側からくる脅威をブロックするセキュリティが主流でした。それが近年では、社内のユーザーであっても無条件に信用せず、その都度アクセスを確認し、認証を行う方法に変化しています。ゼロトラストを前提とすることで、不正アクセスや情報の持ち出しのリスクも最小限に抑えることが可能です。

 

まとめ

AIを活用したサイバー攻撃が増える中、企業側としてもAIを活用してセキュリティを強化する必要があります。近年のサイバー攻撃は手口が高度化しており、被害の発覚が遅れがちです。ゼロトラストの概念に基づき、社内外におけるすべてのアクセスをその都度、管理・監視する対策が必要です。

 

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