「パブリッククラウド(クラウドコンピューティング)」とは、クラウドサービスプラットフォームからインターネット経由でコンピューティング、データベース、ストレージ、アプリケーションをはじめとした、さまざまな IT リソースをオンデマンドで利用することができるサービスの総称です。IoTの浸透にも伴い、日本国内のクラウド市場は近い将来1兆円を超える規模になると言われており、現在急速に普及しています。世界的規模でみると、Amazon Web Services (AWS)、 Microsoft Azure、Google Cloud Platform (GCP) 、IBM Cloudといったメジャーサービスが現在シェアの半数以上を締めていますが、どんどん新しいサービスも登場しています。今回はクラウドコンピューティング時代に求められる本当に良質なクラウドサービスの選び方や、セキュリティソリューションについて解説していきたいと思います。
クラウドとは
クラウドは大きく分けて「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」の2つに分けられます。パブリッククラウドとは、企業や個人など不特定多数のユーザに対し、インターネットを通じて、サーバやストレージ、データベース、ソフトウェアなどのクラウドコンピューティング環境を提供するサービスのことを言い、AWS等もパブリッククラウドに含まれます。特定ユーザにのみ向けたプライベートクラウドと異なり、パブリッククラウドは高額のハードウェアや通信回線を自社で購入・保守する必要がなく、必要なときに必要な量のクラウド環境を、素早く利用することが可能となります。
プライベートクラウドとは、ひとつの企業のためだけに構築された環境を提供するサービスのことです。企業がクラウドコンピューティングのシステムを自社で構築し、企業内の部署やグループ会社のみでクラウドサービスを利用します。パブリッククラウドが誰でも使えるサービスであるのに対し、より利用者が限られたクラウドサービスと言えます。企業内でシステムを構築・管理できるので、より柔軟に運用できます。プライベートクラウドは、「オンプレミス型」と「ホスティング型」の2つがあり、オンプレミス型は独自のサーバを所有し、独自のクラウド環境が構築できます。ホスティング型は、サーバや設置場所はクラウドのプロバイダーが提供し、システムの一部を企業が占有して利用する方法です。
代表的なパブリッククラウド
・AWS
AWSは2006年からサービスを開始しており、世界では売上でトップシェアクラスのユーザ数を誇ります(米調査会社のガートナー2020年8月発表、2019年の世界シェア45%)。AWSはAmazonが自社商品の在庫管理やデータ分析を行うため、インフラやアプリケーションを一般利用者に公開したのが始まりです。クラウドコンピューティングを利用して、ストレージやデータベース、サーバなど、さまざまなサービスを貸し出しています。
AWSはサーバやストレージなどのインフラを提供するIaaS(Infrastructure as a Service)の種類が豊富なため、パブリッククラウドによるシステムの構築では、OSやミドルウェアの制限が少ないのが特徴です。その点では、利用者側でOSを含めたソフトウェアのセキュリティ管理などまで行う必要があります。
・Microsoft Azure
Microsoft Azureとは、2008年10月にマイクロソフト社のデベロッパーカンファレンスで発表され、2010年10月に「Windows Azure」としてサービスを開始しました。クラウドだけでなくオンプレミスでもMicrosoft Azureと同様の機能を利用することのできる「Azure Stack」が提供されていることも特長の一つです。さらに、アプリケーションとサービスのオンライン上のマーケットであるAzure Marketplaceでは、Microsoftやそのパートナーから提供されるサービスやツールを利用することができます。
・GCP
Google Cloud Platform(GCP) とは、Google がクラウド上で提供するサービス群の総称です。Google 社内で使われているものと同じテクノロジーやインフラを使用して、お客様のインフラ環境をクラウド化できます。
基本的な構成要素が初めから各種サービスとして用意されているため、それらを使用してすばやく開発を行うことができます。日本では2016年の11月から提供開始しています。
パブリッククラウドベンダーの選び方
メジャーなパブリッククラウドはそれまでの実績や規模から安心を覚え導入する企業も多いですが、パブリッククラウドベンダーを選ぶ場合は「メジャーである」という以外にも、きちんとサービスの質や信頼性をチェックする必要があります。パブリッククラウドを提供する事業者の信頼性は一つの重要な指標となります。会社の経営規模、事業としての安定性、そしてサービス利用者の数や、過去の事故情報の有無や安定性、そして何よりコストパフォーマンスが重要になってきます。
大規模な障害の影響
大きくなったデータセンターに障害や災害による被害があるとその影響は大きく、昨年、日本時間2019年8月23日に業界トップのAWSのサーバに数時間の障害があり、アクセス不能となっただけでも、その障害の影響力の大きさは大々的に報じられました。しかも障害発生中リアルタイムでサポートが受けられないことに不満の声も噴出しました。
メジャークラウド以外にも長い実績とクオリティの面優れたベンダーもあります。「Linodeクラウドコンピューティング」はアマゾンのAWSの3年前の2003年に設立されたクラウドプロバイダーです。Linodeには、「専門家によるリアルタイムサポート体制」「コストとパフォーマンスの最適化」「クラウド料金のコスト削減を実現」「オープンクラウド (ベンダーロックインなし)」といったAWSと異なるアドバンテージが存在します。
コストパフォーマンス
クラウドコンピューティングを導入するメリットの一つに、オンプレミスに比較し、通産でのコストパフォーマンスがよいというのがあげられます。しかし、メジャーに代表されるAWSはそのコスト試算が非常に分かりにくいという声がしばしば聞かれます。実際本当に安いの?というのに疑問があるのです。
信頼性コストパフォーマンスから選ぶならLinode
AWSの代替としてお勧めしたいのがLinodeクラウドコンピューティングです。LinodeはアマゾンのAWSの3年前の2003年に設立されたクラウドプロバイダーです。
- コストとパフォーマンスの最適化
- クラウド料金のコスト削減を実現
- オープンクラウド (ベンダーロックインなし)
- リアルカスタマーサービス
- 100%独立したオープンクラウド
- シンプル
- 非競合
LinodeではAWSとは異なるこれらのアドバンテージを掲げ、現在世界中で800000人の利用者と開発者に選ばれています。
Web脅威を可視化し、遮断するクラウド型WAFを提供するクラウドブリックは、Linodeの日本パートナーです。詳細はこちらの記事をご覧ください。
進化するパブリッククラウドのセキュリティ
パブリッククラウドとプライベートクラウドはどちらにもメリットとデメリットがあります。パブリッククラウド多くは初期費用が無料なため、低コストで導入できるのがメリットです。ただしセキュリティ面では、専有環境を持てるプライベートクラウドの方が優れているとも言われてきました。そのため、セキュリティを含め、自社が必要とする要件や規模に合わせてプライベートクラウドを導入する企業も多かったのです。
CASB(Cloud Access Security Broker)
「CASB(Cloud Access Security Broker)」は2012年に米ガートナーが最初に提唱したクラウドサービスに対する情報セキュリティコンセプトです。一般的に「キャスビー」と呼ばれます。CASBのコンセプトは、「ユーザー(企業)と複数のクラウドプロバイダーの間に単一のコントロールポイントを設けて、クラウドサービスの利用状況を可視化/制御することで、一貫性のあるセキュリティポリシーを適用する」ことです。サービス利用においてインターネットを経由する際にCASBを経由させることでセキュリティを担保することができるようになります。CASBの機能には可視化・分析、コンプライアンス、データセキュリティ、脅威防御といったものがあります。
- 従業員や部署単位でのクラウドサービス利用を可視化し、把握できる
- 自社のコンプライアンスに合致したクラウドサービスを利用できる
- 複数のデータ保護対策を、クラウドサービスに上げる際に適用できる
- マルウェア対策や、内部不正を検知して迅速に対処できる
- セキュリティ対策における多層防御を強化できる
こうしたセキュリティが導入されているパブリッククラウドは安心して利用することが可能です。もちろんLinodeのすべてのデータセンターは、24時間365日のオンサイトセキュリティ診断、アクセス制御など、最新の設備を維持されています。