平素は弊社サービスをご利用頂きまして、厚くお礼申し上げます。
「Spring Framework」の脆弱性CVE-2022-22965(Spring4shell)に対し、注意喚起およびCloudbricでの対応となります。
■Cloudbricシステムでの対応状況
Cloudbricは、本脆弱性に対し、既定の攻撃検知ロジックおよびポリシーに基づき対応できており、追加のシグネチャー定義および適用を行う必要性がないことを確認し、報告致します。
・確認日時
2022年3月31日(木)
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「Spring Framework」の脆弱性CVE-2022-22965(Spring4shell)に対し、注意喚起およびCloudbricでの対応となります。
■Cloudbricシステムでの対応状況
Cloudbricは、本脆弱性に対し、既定の攻撃検知ロジックおよびポリシーに基づき対応できており、追加のシグネチャー定義および適用を行う必要性がないことを確認し、報告致します。
・確認日時
2022年3月31日(木)
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Apache Log4jのご利用のユーザ様に対し、注意喚起およびCloudbricでの対応となります。
■Cloudbricシステムでの対応状況
Cloudbricは、セキュリティ基盤システムおよび管理システムを含む全システムにおいて当該のApache Log4jの影響を受けないことを確認致しました。
・確認日時
2021年12月10日(金)
■Apache Log4jのご利用のユーザ様での対応状況
システム環境上Apache Log4jのご利用のユーザ様の対応として、Cloudbricの全プランを対象に当該脆弱性対応のための設定を実施致しました。尚、Cloudbricでは本設定変更に伴い、集中モニタリングを実施しております。
・設定日時
2021年12月13日(月)より適用開始
該当の脆弱性において対応の必要なユーザ様に関しましては、継続してApache Log4j公式サポート情報に基づく策を講じますよう推奨致します。
・Apache Log4j公式
https://logging.apache.org/log4j/2.x/security.html
2020年8月下旬、犯罪サイトに全世界900個以上の企業のVPN情報が流出されたというニュースが大きく報道されました。この中には38個の日本企業も含まれており、大きな衝撃を与えています。VPNは外部から企業の内部ネットワークに接続する用途で使われており、新型コロナウイルスの蔓延に従ってテレワークが拡大されるにつれ、その使用量を増しています。そしてテレワークの日常化が進んでいる今時、その必須的な手段と呼ばれるVPNがハッキングされたという事実は、かなりの意味を含んでいるのです。
今回発生した大規模ハッキングは、米パルスセキュア社のVPNサービスを利用している企業をターゲットにした事件です。実は2019年、対象となったVPNに脆弱性が存在していることがすでに把握され、パルスセキュアにより修正用パッチを配布されました。また、2020年4月には、アメリカ政府及び関連機関も該当サービスを利用する企業に対しハッキングの脅威を警告し続けてきました。しかし、それから数か月しか過ぎてないにも関わらず、今回の事件が発生したのです。被害を受けた平田機工は、情報流出の原因を次のように明かしました。
VPNパスワード流出、原因は「テレワーク用に急きょ稼働させた旧VPN装置に脆弱性」 平田機工
2020年8月26日
4月から始めたテレワークの負荷分散のため旧VPNシステムを急きょ稼働させたところ、最近発見された脆弱性を突かれて、社員24人とVPNシステム管理用のユーザーIDとパスワードが抜き取られたという。社内ネットワークに侵入された形跡はなかったとしている。
同社は4月後半からテレワークを実施。その負荷に現VPNシステムでは対処しきれなくなったため急きょ、前年度に交換した旧VPNシステムを4月22日から稼働させて負荷を分散させた。
だが旧VPN装置には最近発見された脆弱性があり、社員24人とVPNシステム管理用のユーザーIDとパスワードが6月25日に抜き取られ、その後、ダークウェブ上で2週間アクセス可能になっていたという。
引用: ITmedia NEWS
在宅勤務が必要になったため、VPNを急に利用した結果、このような問題が発生したとのことです。幸い、大きな被害が発生してはないとのことですが、いつ被害が発生してもおかしくはない、という状況であることも確かです。例えば奪取されたVPNの認証情報が利用され、企業の内部ネットワークやサーバに無断侵入されるケースが考えられます。
このような状況を鑑みると、今回の事件の責任は適時に最新パッチを適用しなかった企業にあると言えます。しかし、VPNに存在するすべての脆弱性が発表され、対応パッチが配布されるわけではないため、今後もいくらでもVPNによる事故が発生しかねないという事です。
今回の事件によって発覚した最も大きな問題は、「VPNさえ使えば安全だ」という思い込みです。VPNは外部から内部ネットワークに接続できるよう、ブラウザとサーバ間に暗号化されたトンネルを設け、そこからの通信のみを許容します。「ネットワークに境界線を作り、内部への侵入を防ぐための対策」だと言えますが、そのトンネルが安全だと断言できるのでしょうか。
三菱電機で起こった事件が代表的な反例です。機密情報や個人情報が流出し、大きな話題になりましたが、その始まりがVPNに対する攻撃だったのです。
三菱電機へのサイバー攻撃、VPN装置にハッキングか
2020年5月2日
三菱電機への大規模なサイバー攻撃で、不正アクセスの起点が「仮想プライベートネットワーク(VPN)」と呼ばれる通信機器へのハッキングだった可能性が高いことが複数の関係者への取材で分かった。ネットワークに侵入した中国系ハッカー集団「BlackTech(ブラックテック)」が、防衛に関する機密や個人情報を流出させたとされる。…
同社の複数の関係者によると、中国拠点のPCで外部との不審な通信がないか調べたところ、中国国内にあるデータセンターに設置されたVPN装置に不正アクセスの痕跡が見つかったという。装置は中国など海外の拠点と日本の拠点をネット回線を介して互いにつなげる役割がある。この装置へのハッキングが社内ネットワークへの侵入のきっかけだったとみている。
引用: 朝日新聞
ハッカーはVPN装置に対する攻撃を起点に社内ネットワークへ侵入し、大規模なサイバー攻撃を仕掛け、その結果情報が流出されました。つまり、「VPNさえ使えば安全だ」という前提がこれ以上有効ではないのです。
また、VPN自体が安全だと仮定しても、それを利用するデバイスが安全だとは言えません。テレワークの際に個人のPCが攻撃され、認証情報が奪取された場合を想定してみましょう。VPNは普通、IDとパスワードにより使用者の認証を行い、その後のチェックは行いません。よって、ハッカーが奪取した認証情報を利用し、疑われることなく企業の内部ネットワークに接続して情報を得ることができるでしょう。またVPNはデバイスに問題があるかどうかを検証しないため、マルウェア感染がデバイスから社内アプリケーションに拡大する恐れがあります。
このような状況を未然に防ぐには、ネットワークに境界線を作り侵入を防止するのではなく、社内ネットワークの中にも脅威が存在することを認識することが重要です。例えば、内部システムに接続された後にも、多要素認証等の手続きを経たユーザだけにデータの閲覧を許可するなどの対策が考えれるでしょう。侵入を入り口だけで防ぐのではなく、壁が突破される可能性を考慮して複数の防衛線を張り、ハッカーにさらなる負担をもたらすのです。「中にある情報の価値以上の対価を支払うようにして、諦めさせる」というセキュリティの基本ポリシーを常に頭の中に入れておきましょう。
生き方や働き方が絶えなく変化するのに合わせ、セキュリティに対するアプローチも常に進化する必要があります。もちろんVPNも様々なメリットを持つセキュリティ対策ですが、その限界もまたはっきりしています。当たり前のように思っていた「VPNさえ使えば安全だ」という前提を覆し、内外に関わらず全体像を考えながらセキュリティ対策を取る必要があります。クラウドブリックはこのような状況を鑑み、「Remote Access Solution」をリリースしました。VPNと同じ用途で使用でき、「ハッキング防止」、「2要素認証」、「リアルタイムのモニタリング」という三つの矢で企業のセキュリティをサポートします。さらに詳しい情報は、リンク先からご確認ください。
出張の最中、目まぐるしく忙しい中で会社のサーバに保管された文書を急に確認しなければならない時、あなたならどうしますか。普通、企業ネットワークは専用サーバまたは閉域網で構築されており外部からの接近を防いでいますが、VPNを利用すると会社のネットワークに接続できるようになります。一般的にVPNは安全で簡単だと思われがちですが、本当にそうなのでしょうか。今回はVPNの使用例と、その脆弱性についてお届けします。
VPNとは Virtual Private Network の略字であり、暗号化やプロトコールなどを通じネットワーク上に仮想の通路を設け機密を守る技術です。通信過程でセキュリティを維持する必要があるときによく使われています。また、「働き方改革」の一環でテレワークが幅広く進められるにつれ、さらに注目されてもいます。それでは、VPNがどの様な状況で使われているのかを見ていきましょう。
海外出張の際には、業務のため使わざるを得ないサイトに接続できない状況が頻繁に起こります。例えば中国ではグーグルに接続できませんが、これは国家別に接続が許可されていないサイトが存在するからです。業務を行うにおいて大きな障害となりますが、VPNを使うことによって遮断されたサイトに接続することができます。
公衆無線LANなど、無料Wi-fiの場合、暗号化などのセキュリティ対策が施されていない場合が頻繁に見かけられます。これは、利用者の情報が無防備に露出されることが多い、と同じ意味です。実際、無料Wi-fiの利用者を狙ったサイバー攻撃も数多く報告されています。VPNを利用すると通信経路全体を暗号化でき、情報の露出を防ぐことができます。
数々の企業が社員の社内ネットワーク接続のため、ビジネス用VPNを使用しています。社内ネットワークをインターネットで構築しながらも、指定されたVPNを利用する者のみが接続できるようにする形です。専用回線でネットワークを構築する方式に比べコストを抑えながらも、一定レベルのセキュリティを維持する事が可能になります。
しかし、よく考えてみたら、このような事例は全て「VPNを利用すれば安全が保障される」という前提で行われています。VPNは果たして本当に安全だと言えるのでしょうか。
残念ながら、VPNを利用するとしても必ず安全が保障されるわけではありません。VPNにも脆弱性が存在するのです。例えば、2020年に発生した「三菱電機に対するサイバー攻撃」事件では、VPN装置がハッキングされたことが事件の始まりでした。
三菱電機へのサイバー攻撃、VPN装置にハッキングか
2020年5月2日
三菱電機への大規模なサイバー攻撃で、不正アクセスの起点が「仮想プライベートネットワーク(VPN)」と呼ばれる通信機器へのハッキングだった可能性が高いことが複数の関係者への取材で分かった。ネットワークに侵入した中国系ハッカー集団「BlackTech(ブラックテック)」が、防衛に関する機密や個人情報を流出させたとされる。…
同社の複数の関係者によると、中国拠点のPCで外部との不審な通信がないか調べたところ、中国国内にあるデータセンターに設置されたVPN装置に不正アクセスの痕跡が見つかったという。装置は中国など海外の拠点と日本の拠点をネット回線を介して互いにつなげる役割がある。この装置へのハッキングが社内ネットワークへの侵入のきっかけだったとみている。
引用: 朝日新聞
実際、VPNを狙った攻撃が近年さらに増加しています。この事件の場合、セキュリティ対策をしっかりと行っていると思われた大手企業を狙ったものなので、さらに大きな衝撃を与えました。特にビジネス用VPNは企業ネットワークに接続する用途で使用されるため、攻撃により発生する被害は想像を超すと思われます。攻撃者が企業ネットワークに侵入でき、内部情報を思うままに奪取できるという事を意味するからなのです。
攻撃者が目標にしていると思われる、主なVPNの脆弱性には次のようなものがあります。
VPNは暗号化及びプロトコルなどを利用し安全性を確保しています。しかし、そのレベルには製品によって雲泥の差があります。廉価または無料で提供されているVPNの場合、低レベルのプロトコル及び暗号化を利用しており、容易にハッキングされる可能性があります。よって、十分に検証されたものなのかを確認する必要があるでしょう。ハッキングによって情報が露出されれば、もはやVPNを使う理由はありません。
VPNはその利用者を特定のサーバを通じネットワークに接続させる形でセキュリティを維持しています。しかしサーバ自体がハッキングされたら、セキュリティはどうなるのでしょうか。実際、VPNサービス企業のサーバがハッキングされた事例(引用: Techcrunch)が存在するように、サーバに対する脅威はVPNの脆弱性になりえます。もしもサーバに利用者の情報が残っている場合、通信がいくら安全に行われるとしてもその結果が露出されかねないという事になります。結果的に、VPNを使った理由を探せない状況が作り出されるのです。
VPNに脆弱性が存在するとしても、必ずVPNを利用しなければいけない状況に置かれる可能性も十分あり得ます。例えば、海外で遮断されたサイトに接続する必要がある場合などには、VPNを利用しなければいけません。その際には、次のような点に注意する必要があります。
テレワークはコロナ禍以後にも引き続き拡大される見通しであり、企業により強固なセキュリティ対策が求められている状況です。先ほど紹介したVPNの脆弱性を周知し、VPNを補完できるセキュリティ対策を取る必要があります。このような状況を鑑み、クラウドブリック(Cloudbric)は追加設置などが不要で、簡単に暗号化、認証、ハッキング防止及びモニタリング等の機能をご利用できる「Remote Access Solution」をリリースしました。10月7日まで無料でお試しいただけるので、是非お試しください。
Cloudbric Remote Access Solutionの詳細はこちら
『OWASP Top 10』をご存知でしょうか? これはOWASP(Open Web Application Security Project:オワスプ)が選定した最も重大なWebアプリケーションセキュリティリスクのリストで、2~3年に一度発表されています。その時期に特に流行していて大きな被害が続出しており、Webセキュリティの警戒をしなければいけない項目がリスティングされています。今回は最新の『OWASP Top 10 2017』の内容を精査し、流行しているWebセキュリティの危機とその対策をご紹介します。
OWASPはアメリカ東部メリーランド州に本部を持つ非営利組織であり、Webアプリケーションのセキュリティに関する研究や、ガイドラインの作成、脆弱性診断ツールの開発、イベントの開催等、多岐に渡る活動を2001年から行っています。OWASPは Webに関する脆弱性やリスク、攻撃手法、事例、情報漏えい、悪性ファイルやスクリプト、攻撃コードやマルウェアなどを研究しています。そして『OWASP Top 10』はWebセキュリティ上で多発する脅威の中で、その危険度が最も高いと判断された10個のトピックがまとめられたものです。
『OWASP Top 10』では、「悪用のしやすさ」「弱点の蔓延度」「弱点の検出のしやすさ」「技術面への影響」「ビジネスへの影響」の観点で、それぞれに点数をつけリスクの高さを可視化し、危険度の高い10種類の脆弱性を整理しています。具体的にはそれぞれの指針を3段階で評価し、「悪用のしやすさ」「蔓延度」「検出のしやすさ」の平均を求め、その数値と「技術面への影響」の数値の積を求めたものを総得点としています。『OWASP Top 10』は2~3年に1回更新されており、2020年現在の最新版は2017年に発表された「OWASP Top 10 2017」となります。「OWASP Top 10 2017」は、アプリケーションセキュリティの専門企業から寄せられた40以上のデータと、500人以上の個人による業界調査に基づいており、数百の組織の10万以上に上る実際のアプリケーションおよびAPIから集められた脆弱性データをもとにしています。
OWASP 2017で挙げられているTop 10の脅威は次の通りです。
引用:OWASP
上記は「OWASP Top 10 2013」と「OWASP Top 10 2017」のリストです。OWASP 2017で取り上げられた問題点のほとんどが2013でも見られ、その内容もまた酷似しています。これは WebアプリケーションのセキュリティがWebの進歩にまだ十分追いついていないことを示しています。次項ではTop 10の脅威について、1つずつ解説します。
インジェクション攻撃(Injection Attack)とはソフトウェアへの攻撃手法の一つで、外部から文字列の入力を受け付けるプログラムに対し開発者の想定外の不正な文字列を与え、システムを乗っ取ったりデータの改ざんを行ったりする手法です。インジェクションは「悪用のしやすさ」が最高の3、「蔓延度」が2となっていて、依然警戒すべき脅威のひとつです。最も一般的でよく知られたインジェクション攻撃はSQLインジェクション(SQLi)で、攻撃者がデータベースのテーブルを公開するSQLステートメントを挿入することなどを指します。他にもディレクトリシステムを攻撃するLDAPインジェクション、不正なOSコマンドを送信するOSコマンド・インジェクションなどがあります。OWASPの脅威では1位になっていますが、「検出のしやすさ」としては3の評価で、コードを調べることで簡単に発見できるとレポートされています。
以前は「認証の不備とセッション管理」と呼ばれていました。認証やセッション管理に関連するアプリケーションの機能は、不適切に実装されていることがあります。不適切な実装により攻撃者はパスワード、鍵、セッショントークンを侵害でき、他の実装上の欠陥を利用して一時的または永続的に他のユーザの認証情報を取得します。強力な認証方式とセッション管理を実装し、ユーザが確実に本人であるかを検証しなければいけません。
多くのウェブアプリケーションやAPIは財務情報、健康情報や個人情報といった重要な情報を適切に保護していません。攻撃者はこのように適切に保護されていないデータを窃取または改ざんして、クレジットカード詐欺、個人情報の窃取やその他の犯罪を行う可能性があります。OWASPは機密データについて、保存されているものも一時的なものもすべて暗号化し、できる限り早く廃棄することを強く推奨しています。
XMLプロセッサはXMLドキュメントに指定された外部ファイルのコンテンツをロードするように構成されていることがよくあります。この脆弱性は、DoSやディレクトリトラバーサル(パストラバーサル)、SSRF(Server Side Request Forgery / サーバサイドリクエストフォージェリ)、Port Scan(ポートスキャン)といった攻撃にも繋がる脆弱性です。OWASPはXMLプロセッサのこの機能を無効化するよう推奨しています。
アクセス制御の不備とは、ユーザが自分の権限以上の機能を実行できる場合や他のユーザの情報にアクセスできる場合を意味します。攻撃者はこのタイプの脆弱性を悪用して他のユーザのアカウントへのアクセス、機密ファイルの表示、他のユーザのデータの変更、アクセス権の変更など、権限のない機能やデータにアクセスすることができます。OWASPは機能へのアクセスを信頼したユーザに限定する「deny by default」ルールの徹底、アクセス制御チェックの実装等を推奨しています。
不適切なセキュリティの設定は通常、安全でないデフォルト設定、不完全またはアドホックな設定、公開されたクラウドストレージ、不適切な設定のHTTPヘッダ、機微な情報を含む冗長なエラーメッセージによりもたらされます。すべてのオペレーティングシステム、フレームワーク、ライブラリ、アプリケーションを安全に設定するだけでなく、それらに適切なタイミングでパッチを適用することやアップグレードをすることが求められます。
クロスサイト・スクリプティングは、Webサイト閲覧者側がWebページを制作できる掲示板やTwitter等の動的サイトに対して、自身が制作した不正なスクリプトを挿入するサイバー攻撃です。攻撃者は信頼性の高いサイト上のページを変更することにより、信頼されていないサイトと通信して重要なデータを公開したり、マルウェアを拡散させたりする可能性があります。
安全でないデシリアライゼーション(Insecure Deserialization)は、リモートからのコード実行を誘発します。デシリアライゼーションの欠陥によるリモートからのコード実行に至らない場合でさえ、リプレイ攻撃やインジェクション攻撃、権限昇格といった攻撃にこの脆弱性を用います。OWASPはデシリアライズするオブジェクトの種類を制限するか信頼されていないオブジェクトを一切デシリアライズしないことを推奨しています。
ライブラリ、フレームワークやその他ソフトウェアモジュールといったコンポーネントは、アプリケーションと同等の権限で動いています。脆弱性のあるコンポーネントが悪用されると、深刻な情報損失やサーバの乗っ取りにつながります。既知の脆弱性があるコンポーネントを利用しているアプリケーションやAPIは、アプリケーションの防御を損ない、結果的に様々な攻撃や悪影響を受けることになります。
不十分なロギングとモニタリングは、インシデントレスポンスに組み込まれていないか、あるいは非効率なインテグレーションになっている可能性があります。その場合、攻撃者がシステムをさらに攻撃したり、攻撃を継続できたりするようにし、さらには他のシステムにも攻撃範囲を拡げデータを改竄、破棄、破壊することを可能にします。
多くの企業ではセキュリティ対策としてファイアウォールを導入しています。しかし、通常のファイアウォールは主にシステム及びネットワークを保護する機能であって、ここに挙げられているようなWebアプリケーションへの攻撃を保護するには限界があります。一般的にはWebアプリケーションファイアウォール(WAF)を導入することでWebアプリケーションに対する攻撃を防ぐことができます。
OWASPが発表した10大脆弱性にすべて対応した「Cloudbric WAF+(クラウドブリック・ワフプラス)」を導入することで、これらの脆弱性に対し対策を講ずることができます。さらに、クラウド型で提供されるため、企業の規模に関係なく簡単に導入することができます。システム及びネットワークを保護するファイアウォールと併せてWAFを導入しWebサーバーを保護することで、二重のセキュリティで昨今の脅威からWebサイトを保護し情報漏えい等の被害を防ぐことが可能です。
▼WAFをはじめとする多彩な機能がひとつに。企業向けWebセキュリティ対策なら「Cloudbirc WAF+」
▼製品・サービスに関するお問い合わせはこちら
昨今ハッカーによるWeb攻撃が単純にWebサイトをフリーズさせるたけではなく、個人情報流出や重要資料の削除などの大問題になっています。
こういうニュースを見る際に「脆弱性」という単語をご覧になりましたか?
地下市場の発達により、今は専門ハッカーでなくてもWebページにアクセスして脆弱性を見つける事が出来て、脆弱性を多く持っているWebサイトを探してくれる自動化ツールまで出来ています。
Webサイトを安全に保護する為には、ハッカーの標的になる「脆弱性」を把握してそれに対する補完及び対策を立てることが重要です。
今回はOWASPが提示した10大Webアプリケーション脆弱性について述べ、脆弱性に備える方法をご説明致します。
OWASP Top 10(2017年) | |
---|---|
A1: インジェクション | A6: 不適切なセキュリティ設定 |
A2: 認証の不備 | A7: クロスサイトスクリプティング (XSS) |
A3: 機微な情報の露出 | A8: 安全でないデシリアライゼーション |
A4: XML外部エンティティ参照(XXE) | A9: 既知の脆弱性のあるコンポーネントの使用 |
A5: アクセス制御の不備 | A10: 不十分なロギングとモニタリング |
A1 : インジェクション |
---|
SQL, OS, XXE, LDAP インジェクションに関する脆弱性は、コマンドやクエリの一部として信頼されないデータが送信される場合に発生します。 攻撃コードはインタープリタを騙し、意図しな いコマンドの実行や、権限を有していないデータへのアクセスを引き起こします。 |
A2: 認証の不備 |
認証やセッション管理に関連するアプリケーションの機能は、不適切に実装されていることがあります。 不適切な実装により攻撃者は、パスワード、鍵、セッショントークンを侵害したり、他の実装上の欠陥により、 一時的または永続的に他のユーザーの認証情報を取得します。 |
A3: 機微な情報の露出 |
多くのウェブアプリケーションやAPIでは、財務情報、健康情報や個人情報といった機微な情報 を適切に保護していません。 攻撃者は、このように適切に保護されていないデータを窃取または 改ざんして、クレジットカード詐欺、個人情報の窃取やその他の犯罪を行う可能性があります。 機微な情報は特別な措置を講じないでいると損なわれることでしょう。 保存や送信する時に暗号 化を施すことや、ブラウザ経由でやり取りを行う際には安全対策を講じることなどが必要です。 |
A4: XML外部エンティティ参照(XXE) |
多くの古くて構成の悪いXMLプロセッサーにおいては、XML文書内の外部エンティティ参照を指 定することができます。 外部エンティティは、ファイルURIハンドラ、内部ファイル共有、内部 ポートスキャン、リモートコード実行、DoS(サービス拒否)攻撃により、内部ファイルを漏え いさせます。 |
A5: アクセス制御の不備 |
権限があるもののみが許可されていることに関する制御が適切に実装されていないことがありま す。 攻撃者は、このタイプの脆弱性を悪用して、他のユーザのアカウントへのアクセス、機密 ファイルの表示、他のユーザのデータの変更、アクセス権の変更など、権限のない機能やデータ にアクセスします。 |
A6 : 不適切 なセキュリティ設定 |
不適切なセキュリティの設定は、最も一般的に見られる問題です。 これは通常、安全でないデ フォルト設定、不完全またはアドホックな設定、公開されたクラウドストレージ、不適切な設定 のHTTPヘッダ、機微な情報を含む冗長なエラーメッセージによりもたらされます。 すべてのオ ペレーティングシステム、フレームワーク、ライブラリ、アプリケーションを安全に設定するだ けでなく、それらに適切なタイミングでパッチを当てることやアップグレードをすることが求め られます。 |
A7 : クロスサイトスク リプティング (XSS) |
XSSの脆弱性は、適切なバリデーションやエスケープ処理を行っていない場合や、HTMLや JavaScriptを生成できるブラウザAPIを用いているユーザ入力データで既存のWebページを更新 する場合に発生します。 XSSにより攻撃者は、被害者のブラウザでスクリプトを実行してユー ザーセッションを乗っ取ったり、Webサイトを改ざんしたり、悪意のあるサイトにユーザーをリ ダイレクトします。 |
A8 : 安全で ないデシリアライ ゼーション |
安全でないデシリアライゼーションは、リモートからのコード実行を誘発します。 デシリアライ ゼーションの欠陥によるリモートからのコード実行に至らない場合でさえ、リプレイ攻撃やイン ジェクション攻撃、権限昇格といった攻撃にこの脆弱性を用います。 |
A9 : 既知の 脆弱性のあるコン ポーネントの使用 |
ライブラリ、フレームワークやその他ソフトウェアモジュールといったコンポーネントは、アプ リケーションと同等の権限で動いています。 脆弱性のあるコンポーネントが悪用されると、深刻 な情報損失やサーバの乗っ取りにつながります。 既知の脆弱性があるコンポーネントを利用して いるアプリケーションやAPIは、アプリケーションの防御を損ない、様々な攻撃や悪影響を受け ることになります。 |
A10 : 不十分なロギング とモニタリング |
不十分なロギングとモニタリングは、インシデントレスポンスに組み込まれていないか、非効率 なインテグレーションになっていると、攻撃者がシステムをさらに攻撃したり、攻撃を継続でき るようにし、ほかのシステムにも攻撃範囲を拡げ、データを改竄、破棄、破壊することを可能に します。 ほとんどのデータ侵害事件の調査によると、侵害を検知するのに200日以上も要してお り、また内部機関のプロセスやモニタリングからではなく、外部機関によって検知されています。 |
(引用:OWASP Top10 – 2017 https://www.owasp.org/images/2/23/OWASP_Top_10-2017%28ja%29.pdf)
日々増加しているWeb攻撃に備えて、企業はWebアプリケーションを保護する為の効率的なプロセスと技術を持つ必要があります。
この為、まず自社のWebサイトに内在している脆弱性を認知・把握した後、必要に応じてWAF等のソリューションを導入するべきです。
多くの企業がWebサイトに数多くの顧客情報を保存しているので、企業は社会的責任と貢献の為に常にセキュリティを念頭に入れる義務を持っています。
全ての脆弱性について認知し、Web攻撃を防御してくれるWAFを導入して企業と顧客の資産を守りましょう。
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