ADDoS Seminar

【ウェビナー】日本国内で頻発しているDDoS攻撃の動向と、企業の対策方針について解説

~CloudbricのDDoSプロテクションによる包括的な対策と導入事例を紹介~

この度、弊社のパートナー企業であるデジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社(DIT)と「国内DDoS攻撃の動向と、企業の対策方針について」というテーマでウェビナーを開催しました。DITさんからは「導入事例の紹介」を、弊社からは「日本国内で頻発しているDDoS攻撃の動向と、企業の対策方針を解説」を講演しました。セミナーを見逃した方や、もう一度セミナーを見たい方のためにセミナー動画を共有いたします。

日本国内で頻発しているDDoS攻撃の動向から企業様に必要な対策及びサービスの選び方や「Cloudbric ADDoS」による包括的な対策構築等、DDoSをよく知らない方やDDoS対策の導入を検討している方、最新のDDoS攻撃や対策の動向を知りたい方にもお役に立つ情報がたくさんありますのでぜひご覧ください!

 

 

DDoSウェビナーバナー

「日本国内で頻発しているDDoS攻撃の動向と、企業の対策方針を解説∼CloudbricのDDoSプロテクションによる包括的な対策と導入事例を紹介∼」ウェビナーのご案内

DDoSウェビナーバナー

この度、「ペンタセキュリティシステムズ株式会社×デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社」の合同セミナーを開催することが決定しました。

「日本国内で頻発しているDDoS攻撃の動向と、企業の対策方針を解説∼CloudbricのDDoSプロテクションによる包括的な対策と導入事例を紹介をテーマに、デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社式会社からは「実際の導入事例を紹介」を、当社からは「日本国内で頻発しているDDoS攻撃の動向と、企業の対策方針を解説~Cloudbric DDoSプロテクションによる包括的な対策の紹介~」を説明し、DDoS攻撃の概要から具体的な対策方法までお話させて頂きます。

オンライン(Zoom)での開催となりますので、お気軽にご参加ください!

 

【セミナー概要】

■主 催:ペンタセキュリティシステムズ株式会社/デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社

■日 程:2022年10月12日(水) 15:00~15:55

■会 場:オンライン(Zoomウェビナー)

■参加費:無料

■申込締切: 10月11日(火) 12:30

終了いたしました。

 

【講演プログラム】

14:45~15:00 受付

15:00~15:05 オープニング(マジセミ)

15:05~15:30 日本国内で頻発しているDDoS攻撃の動向と、企業の対策方針を解説(ペンタセキュリティシステムズ株式会社)
~Cloudbric DDoSプロテクションによる包括的な対策の紹介~

15:30~15:45 導入事例ご紹介(デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社)

15:45~15:55 質疑応答

 

終了いたしました。ご清聴ありがとうございました

DDoS攻撃の種類記事のメインイメージ

DDoS攻撃の種類と企業がとるべき有効な対策とは?

DDoS攻撃の種類 image

「DDos攻撃」というサイバー攻撃を聞いたことがあるでしょうか。大量の通信を送り付けてサービスを利用停止に追い込む攻撃です。DDos攻撃は公に報じられることも多く、標的になると大きな被害が想定される攻撃です。ここでは、DDos攻撃の概要と被害状況や攻撃の種類に加え、有効な対策について解説します。

 

DDos攻撃とは?

「DDos攻撃」とは、複数のコンピューターからウェブサイトやサーバー等に対して過剰なアクセスを試行したり、大量のデータを送信したりする攻撃です。「DDos攻撃」は、「Distributed Denial of service Attack」(分散型サービス拒否攻撃)の略称です。似た用語として、「Dos攻撃」があります。こちらは「Denial of Service Attack」(サービス拒否攻撃)の略称です。両者の違いは、攻撃が単一のコンピューターから仕掛けられるか、複数のコンピューターから仕掛けられるか、という点にあります。

「Dos攻撃」は、単一のコンピューターからの攻撃です。大量のアクセスを仕掛けることでサーバーの処理の限界を超えさせ、サービス停止に追い込む攻撃です。単一のコンピューターからの攻撃のため、事前に同一IPアドレスからのアクセス回数に制限を設ける、といった対策がとられてきました。そうした対策が必ずしも通用しないのが、新たに登場した「DDos攻撃」です。

「DDos攻撃」は、マルウェア等に感染させた複数のコンピューターを不正に乗っ取り、攻撃を仕掛けます。複数のコンピューターを利用し、IPアドレスを分散させることから、「Distributed」(分散型)と呼ばれます。特定のIPアドレスを制限することが難しく、第三者のコンピューターを不正に乗っ取っているため、真の攻撃者を特定することが難しい、という特徴があります。

想定される被害

「DDos攻撃」の標的になると、サービスや企業に大きな被害が及びます。サービスの停止による損害や、企業の信頼の喪失、攻撃を理由にした脅迫などが一般的な被害です。また、「DDos攻撃」によるサービス停止の混乱に乗じて別のサイバー攻撃を仕掛け、サーバーから情報を不正に盗んだり、データを書き換えたり、といった攻撃がなされる恐れもあります。

 

DDos攻撃の発生状況と被害例

そんなDDos攻撃ですが、国内外問わず多くの被害事例があります。ここでは、国内での発生状況と、主要な被害事例をご紹介します。

日本国内での発生状況

DDos攻撃は、日本国内でも日々観測・報告されています。IIJの調査によれば、2022年1月から4月に観測されたDDos攻撃の件数はそれぞれ、「541件」「448件」「637件」「409件」と推移しています。月によって波はあるものの、毎月数百件はDDos攻撃が観測・報告されていることになります。一般に、DDos攻撃の標的となるのは個人ではなく一般企業や公的機関です。特に大きな企業や機関の場合、攻撃者の標的になりやすく、大きな被害が想定されますが、被害にあった場合の損害を考えると、中小企業でもDDos攻撃の対策を講じる必要があるでしょう。

主要な被害事例

日本国内だけでなく、DDos攻撃は世界的にも多くの被害を生んでいます。ここでは、日本国内を中心に被害事例をピックアップしてご紹介します。

・2015年 東京五輪大会組織委員会へのDDos攻撃

2015年11月、東京オリンピック大会組織委員会の公式HPに対して大量のアクセスがあり、サーバーの運営会社の判断で通信が遮断されました。サイトは12時間にわたって閉鎖されてしまいました。

・2016年 マルウェア「Mirai」による大規模DDos攻撃

2016年話題になったのが、マルウェア「Mirai」を利用したDDos攻撃です。「Mirai」はセキュリティの甘いIoT機器を標的として侵入して端末を乗っ取るマルウェアで、DDos攻撃に悪用されました。攻撃者は数十万の端末を乗っ取って大規模なDDos攻撃を仕掛けたとされています。

・2018年 「ファイナルファンタジーXIV」を狙ったDDos攻撃

2018年10月、スクウェア・エニックス社の人気オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」がDDos攻撃を受けます。日本やヨーロッパなどすべてのデータセンターが標的になり、一ヶ月以上の長期間にわたって被害が続きました。

 

DDos攻撃の種類

DDos攻撃は、その攻撃手法からいくつかの種類に分けられます。ここでは、DDos攻撃の種類について主要なものを解説していきます。

・SYNフラッド攻撃 / FINフラッド攻撃

SYNフラッド攻撃 / FINフラッド攻撃は、「接続要求」と「切断要求」を大量に送る攻撃です。Webサーバーとクライアント(ユーザー)との通信規格である「TCP」において、通信は①「クライアントからの接続要求(SYN)/切断要求(FIN)」→②「サーバーの応答」→③「クライアントからの確認応答」という手順で成立/終了します。この接続要求(SYN)と切断要求(FIN)を利用した攻撃が、SYNフラッド攻撃 / FINフラッド攻撃です。攻撃者が接続元のIPを偽ってSYN/FINを送信すると、サーバー側は②の応答を送信し、クライアントからの③「確認応答」を待ちます。サーバーが確認応答を待ち続けることでサーバーのリソースが枯渇してしまうと、サービス停止に追い込まれます。

・ACKフラッド攻撃

「ACK」とは、先ほどの②と③に該当する「応答」および「確認応答」のことです。接続/切断には必ず接続要求(SYN)や切断要求(FIN)が必要ですが、それらを送らずに「確認応答」を送信すると、サーバー側は通信を廃棄し、「接続拒否」と返す仕組みになっています。この「確認応答」(ACK)を大量に送信することでサーバーのリソースを枯渇させるのが、ACKフラッド攻撃です。

・Slow HTTP DoS Attack

Slow HTTP DoS Attackは、先の2つの攻撃とは違い、少ない数のパケットを利用した攻撃です。長時間にわたってパケットを送信することでセッションを占有し、他ユーザーのアクセスを妨げます。パケット数が少なく済むため、大規模なサイトであっても少ないリソースで攻撃することが可能な攻撃手法です。

・DNSフラッド攻撃

DNSフラッド攻撃は、Webサーバーそのものではなく、そのWebサーバーの名前解決を担うDNSサーバーに対して大量の通信を送る攻撃です。「名前解決」とは、WebサイトのURLを表すドメイン名を、実際の通信送り先である「IPアドレス」に変換することを指し、DNSサーバーは送られてきたドメイン名をIPアドレスに変換してWebサーバーに送信します。DNSサーバーに対して大量の通信を送信することで、DNSサーバー間の通信を占有するのが、DNSフラッド攻撃です。

・ UDPフラッド攻撃

UDPとは通信規格の一種で、TCPとは違い、「SYN」や「ACK」といった事前の接続手順が省略された通信です。TCPよりもオーバーヘッドが低いという利点がありますが、接続確認等が行われないため悪用されやすいという欠点もあります。UDPフラッド攻撃は、そんなUDPを利用した攻撃です。大量のUDPパケットを送りつけることで、サーバーに負荷をかける攻撃手法です。

 

DDos攻撃への対策

標的になると大きな被害が想定されるDDos攻撃。それでは、どのような対策が有効なのでしょうか。ここでは、主要な対策を4つご紹介します。

特定IPアドレスからの通信制限

DDos攻撃はコンピューターからの通信を利用した攻撃です。そのため、そのコンピューターからの通信を制限すれば、攻撃の対策にはなります。しかし、Dos攻撃とは違い、DDos攻撃は複数のコンピューターからの攻撃のため、この対策は不十分なものとされています。

特定の国からのアクセスを遮断

日本人のみを利用者として想定しているサイトであれば、海外からのアクセスや特定の国からのアクセスを遮断する、という対策も有効です。日本国内の企業が受けるDDos攻撃は一般に、海外のサーバーを経由して行われるため、海外からのアクセスを遮断することもDDos攻撃の対策になります。海外の利用者も想定したサービスの場合は、この対策を採用すると可用性を損なう恐れがあるため、万能な対策とは言い切れません。

WAFの導入

今日、サイバー攻撃全般への対策として注目されているのが「WAF」(Web Application Firewall)です。WAFはアプリケーションへの通信を常に監視し、攻撃性のあるものを検知、遮断することでWebアプリケーションを守るツールです。Cloudbric WAF+はクラウドベースで提供されるWAFで利用準備に手間がかからず、新しい攻撃パターンにも迅速に対応できる、という特徴があります。また、WAF機能だけではなく、安全に通信するために必要なSSL証明書の提供、95ヵ国から収集した脅威情報をもとに脅威IPを遮断する機能、スパイウェア、スパムボットなどのような悪性ボットを遮断する機能、L3、L4、L7DDoS攻撃防御機能も提供する5in1Webセキュリティ対策です。

Cloudbric WAF+のより詳しい情報はこちらをご覧ください。

Cloudbric WAF+

DDos攻撃専用対策ツールの導入

DDos攻撃専用の対策ツールを導入するというのも有効な対策です。Cloudbric ADDosは、DDos攻撃専用のセキュリティサービスです。リアルタイムに通信を監視しており、最大で65Tbpsの通信を分散させて緩和し、DDos攻撃の被害を未然に防ぎます。広い対応帯域や高速な処理スピード、脅威の分析や共有といった様々な機能を備えており、Cloudbric WAF+をはじめとする各種WAFと組み合わせて利用することもできます。

Cloudbric ADDoSのより詳しい情報はこちらをご覧ください。

Cloudbric ADDoS

まとめ

DDos攻撃は、大量の通信を送ることで標的のサーバーのリソースを枯渇させ、サービスを利用停止に追い込むサイバー攻撃です。標的にされると損害が予想される他、企業の信頼の喪失や他のサイバー攻撃の隠れ蓑として利用されるなど、大きな被害が想定されます。日本国内でも月に数百件のDDos攻撃が観測されており、企業としてはきちんと対策を講じたいところです。弊社が提案する対策を参考にして、安全なDDoS対策を講じて頂ければ幸いです。

2021年度版サイバー攻撃の動向

サイバー攻撃の動向や事件・事故とは?セキュリティ問題について考察!

コロナ過を踏まえインタネットは個人だけでなく企業・法人にも欠かせない存在となり、2021年現在、企業におけるデジタル化への対策は待ったなしの状況となっています。インタネットを通じて日々膨大な情報が行き交っていますが、世界規模でみれば同時に悪意のある第3者によるサイバー攻撃事例が日々発生しています。

このようなサイバー攻撃に対抗する手段として、政府も「サイバーセキュリティ基本法」を策定するなど動きか活発化しています。サイバー攻撃を防ぐためにも、Webセキュリティ対策は最重要です。また、現代社会におけるサイバー攻撃に関する動向や、直近で発生した事件・事故、セキュリティ問題についても知っておく必要があります。

 本記事では、2021年度上半期に発生したサイバー攻撃の事件・事故などについて解説しています。

 

2021年度!セキュリティ問題と脅威ランキングTOP3

まずは、2021年度に発生した脅威やセキュリティ問題について、詳しくみていきましょう。

3位|テレワークなどのニューノーマルな働き方を狙ったサイバー攻撃 

2020年以降、新型コロナウイルスの感染防止を目的に、テレワークでの働き方が推進されています。このような社会的な背景から、テレワークなどのニューノーマルな働き方を狙った企業へのサイバー攻撃件数が増加しています。そもそも、悪意のある第3者がテレワークでの働き方をターゲットとする理由は、従業員の出社を前提とした従来のWebセキュリティ対策ではカバーできないことが挙げられます。つまり、企業努力によるWebセキュリティ対策を施していても、従業員個人では認識が甘く、穴を突いてサイバー攻撃を仕掛けてくるということです。また、突然の緊急事態宣言の発令で、セキュリティ対策に関する計画を立てる間もなくニューノーマルな働き方の導入をすることになった企業も少なくありません。そのため、ニューノーマルな働き方を推進している現代社会において、Webセキュリティの脆弱性が問題視されています。 

2位|標的型攻撃による機密情報の窃取 

機密情報を狙った標的型攻撃は、2021年度も継続して発生しています。標的型攻撃とは、明確な目的を持って特定の企業などに狙いを定めて仕掛けるサイバー攻撃のことです。悪意のある第3者が標的型攻撃を行う目的は、攻撃対象への嫌がらせが目的です。また、その際に機密情報を窃取するケースも少なくありません。

金額的被害だけでなく、顧客の個人情報など企業にとって致命的な情報が流出した場合、Webセキュリティが問題視され、取引停止や企業イメージの失墜など、間接的被害を受ける可能性もあるので要注意です。

 1位|ランサムウェアによる被害 

2020年度は5位だった、ランサムウェアによるサイバー攻撃が、2021年度は急増しています。ランサムウェアとは、コンピュータウィルスの1種で、「Ransom(身代金)」と「Software(ソフトウェア)」を組み合わせて作られた造語です。パソコンだけでなく、タブレット端末やスマートフォンのOSにも感染する危険性が伴います。

ランサムウェアに感染すると、Webセキュリティ問題が発生して保存しているデータが、勝手に暗号化されて使えない状態にされたり操作できなくなったりしてしまいます。企業や店舗に嫌がらせをすることが目的の場合もありますが、復旧を条件に悪意のある第3者が金銭(身代金)を要求してくるケースも少なくありません。また、金銭を支払っても、ランサムウェアによる攻撃で窃取された情報やデータを暴露されてしまうケースも発生するため、このような事例では、絶対に身代金は支払わないようにしましょう。

 

2021年度!サイバー攻撃の動向や事件・事故の事例3選

次に、2021年度に発生したサイバー攻撃の動向や事件、事故の事例を紹介します。なお、GSX発表の「2021年ニュース一覧」を参考にしています。

ランサムウェア攻撃の事例(DearCryによる攻撃)|2021年3月

2019年後半以降、ランサムウェアによる攻撃は2重の脅迫を用いた手口での攻撃が増加しているだけでなく、新種・亜種のランサムウェアウィルスが続々と確認されています。

2021年3月16日にはMicrosoft社が、「Microsoft Exchange Server」のWebセキュリティの脆弱性を悪用した「DearCry」と呼ばれる新しいランサムウェアが確認されたことを発表しました。「DearCry」は、悪名高いランサムウェア「WannaCry」の亜種だとみられています。「Microsoft Exchange Server」 のオンプレミス版に存在している複数のWebセキュリティの脆弱性が、パッチによって修正されるまでにゼロデイを狙ってばらまかれました。

その後は、米国やカナダ・オーストラリアを中心に、多くのサイバー攻撃やWebセキュリティ問題が報告されました。

スマホ決済の不正利用の事例(PayPayを使った不正チャージ)|2021年3月

2021年3月18日、警察庁が、スマートフォン決済サービスを利用した不正チャージ事件についての情報を公開しました。事件が発生したのは2020年9月、確認された被害は全国11行で157件、被害額は2760万円に上っています(9月17日午前0時時点)。また、ドコモ口座とPayPayだけでなく、ゆうちょ銀行の口座と連携するメルペイやKyash・LINE Pay・PayPal・支払秘書などでも被害が確認されました。

警察庁はこの事件が悪意のある第3者がどのような手口でサイバー攻撃を行ったのかという内容を発表しましたが、主な手口のポイントは、下記の3つです。

  • 携帯電話販売代理店から不正入手した個人情報を無断で利用し、預貯金口座をスマートフォン決済サービスとひも付けてチャージを実施
  • 第3者の電子メールアカウントを無断利用して、スマートフォン決済サービスのアカウントを作成
  • アカウント作成から被害口座との連携を短期間で大量に行い、買い子が別の端末から連続して決済を実施

 いずれも、Webセキュリティの脆弱性を衝いたサイバー攻撃でした。

ニューノーマルな働き方を狙った事例(RDP総当たり攻撃)|2020~2021年

2020~2021年にかけて急増しているWebセキュリティ問題を衝いたサイバー攻撃が、テレワーク端末を狙った「RDP総当たり攻撃」です。テレワークの導入に取り組んでいる企業で、この攻撃を受けた事例が数多く報告されています。

 RDP(Remote Desktop Protocol)とは、導入したサーバに対してクライアント端末からリモートデスクトップ接続する機能を提供するマイクロソフトのサービスのことです。RDPを導入した端末をリモートデスクトップ接続するために利用する「ID/パスワード」に対して、不正アクセスを試みるために総当たり攻撃をしてくる手法を「RDP総当たり攻撃」と呼びます。近年、コロナ禍の影響で、企業によるテレワーク導入が急加速しました。そして、USBモデムやSIM内蔵端末を利用するためにグローバルIPを割り当てた端末が急増したことが、Webセキュリティ問題の増加に繋がったと考えられています。

 

さいごに

今回は、2021年度のサイバー攻撃の動向や事件・事故などについて、詳しく解説してきました。また、各事例に対するWebセキュリティ問題についても考察してきました。

Webセキュリティ対策の精度は年々進化していますが、それ以上にサイバー攻撃の手口は巧妙化しています。そのため、2021年上半期以上に、下半期はテレワークなどのニューノーマルな働き方を狙った攻撃、OSやアプリのWebセキュリティの脆弱性を狙った攻撃は激化すると予測されます。また、総務省発布の「平成30年度情報通信白書」によると、政府が積極的にセキュリティ問題に取り組んでいることが明確化されているため「サイバーセキュリティ基本法」の動向にも注目です。

そして何より、今後も引き続き、Webセキュリティ問題に警戒することが重要といえるでしょう。

cloudbric - press release

クラウドブリック、急増するランサムDDoS攻撃に対し、企業を支援するクラウド型DDoS防御対策をご紹介

クラウド&エッジコンピューティングセキュリティ企業のクラウドブリック株式会社(英文社名:Cloudbric Corp. 代表取締役:鄭 泰俊、http://139.162.127.206/jp)は7月15日、急増するランサムDDoS攻撃の危険性を警告し、自社が提供するエッジDDoSプロテクション・サービスである「Cloudbric ADDoS」導入による防御成功事例などを紹介した。

分散型サービス拒否(DDoS)攻撃は、攻撃対象のWebサーバに対して大量のトラフィックを送り付け、過剰な負担をかけることで、使用できなくする悪意ある行為である。Webの基本的な仕組みを悪用する手法であるため対処が極めて難しく、ハッキングの技術に詳しくなくてもインターネット上に公開されているDDoS攻撃ツールなどを利用して比較的簡単に攻撃を仕掛けられる。さらに一定の金額さえ支払えば、大容量の帯域幅を不法に活用できるストレッサー・サービスを利用するケースも多い。

近年では、DDoS攻撃とランサムウェア攻撃を組み合わせた形である「ランサムDDoS攻撃」など、その手法も進化を続けている。ランサムDDoS攻撃とは、脅迫型DDoS攻撃やRDDoSとも呼ばれ、DDoS攻撃の中止と引き換えに身代金を要求する攻撃である。その手口としては、攻撃者がDDoS攻撃で特定のネットワークやWebサービスを意図的に利用できないようにした後、身代金を要求することが一般的で、支払いに応じないと、攻撃を継続すると脅すものが代表的である。攻撃への対処が難しいため仕方なくお金を支払うというケースもあるが、支払いをして攻撃の取りやめが保証されるわけでもない。

「Cloudbric ADDoS(クラウドブリック エー・ディードス)」は、 全世界の50ヵ所以上のFull Stack Edge Networkを活用し、最大65Tbpsのトラフィックまで対応可能な大規模DDoS攻撃専用の対策である。常にトラフィックを監視し、攻撃が検知されると、発信元と最も近いエッジでワークロードを分散処理するため、大規模なDDoS攻撃への迅速な対応​を実現する。各エッジでDDoS脅威に関する最新のインテリジェンスを収集し、分析・配布を行いアルゴリズムの作成及び適用させることで、誤検知を減らし様々なパターンの攻撃にも対応可能となり、Zero-Day(ゼロデイ) DDoS攻撃のような高度な攻撃にも効果的に防御することができる。

クラウドブリック株式会社の代表取締役社長の鄭は、「近年、世界的にランサムDDoS攻撃が増加傾向にあり、その中でも日本における攻撃事例が多く報告されている。ランサムDDoS攻撃の場合、L3/L4レベルの大容量トラフィックを利用した攻撃のみならず、さらに高度化されたコネクションを利用したL7の攻撃が増加しつつあることから、今後格別に注意を払う必要が出て来るのだろう」とし「クラウドブリックはこれまで1000台以上のPCから行われるL7DDoS攻撃を持続的に防御してきたノウハウを活かし、日々大規模化かつ高度化するDDoS攻撃に対し、エッジ技術を活用した最先端のクラウド型セキュリティサービスを日本のお客様に提供していきたい」と述べた。

ゼロデイ(Zero-day)攻撃

ゼロデイ攻撃とは?DDoS攻撃の標的となった際の3つの対処法を解説!

近年、中小企業が悪意のある第3者からサイバー攻撃を受ける事例が増加しています。悪意のある第3者からの攻撃にはさまざまな手口が存在しますが、ゼロデイ攻撃(Zero-day Attack)もその1つです。また、ゼロデイ攻撃だけでなく、DDoS攻撃の標的となる危険性もあるため早めのWebセキュリティ対策を心掛けておかなければなりません。

本記事では、ゼロデイ攻撃を受け、さらにDDoS攻撃の標的された場合のWebセキュリティ対策について解説しています。

 

ゼロデイ攻撃とは?DDoSの標的となる可能性も解説!

そもそも、 Webセキュリティ上の脆弱性を衝いたサイバー攻撃の一種であるゼロデイ攻撃(Zero-day Attack)とは、どのようなサイバー攻撃なのでしょうか。詳しくみていきましょう。

ゼロデイ攻撃とは?

悪意のある第3者から受けるサイバー攻撃といえば、導入しているOSやアプリケーションのWebセキュリティ上の脆弱性を狙った攻撃が一般的です。OSやアプリケーションの脆弱性が発見された場合、提供元はすぐにその脆弱性を改善した新バージョンのOSや修正プログラム・パッチを開発し対策を取ります。

しかし、脆弱性が発見されてからすぐに対策を取るのは非常に困難で、その脆弱性解消の対処・対策が確立されるまでには、どうしても期間が必要です。そして、脆弱性の発見から対策方法の確立までの期間のことを「ゼロデイ(Zero-day)」と呼び、その期間を狙って攻撃してくる手法を「ゼロデイ攻撃」と呼んでいます。

ゼロデイ攻撃は、対策ができていないWebセキュリティ上の脆弱性を狙ってくるため、取り得る防御手段が少なく大きな被害を受けるケースも少なくありません。

DDoS攻撃の標的となる可能性は?

ゼロデイ攻撃によって、顧客情報が盗み出されるなどの直接的な被害を受けるだけでなく、間接的な被害を受けてしまう可能性もあります。

間接的な被害とは、DDoS攻撃に利用するゾンビマシンの標的となることを意味します。そもそもDDoS攻撃とは、ターゲットとしている企業サイトやWebサーバに、複数のコンピューターから大量の情報を送り、サービスの遅延・停止を起こさせる攻撃方法を指します。また、ターゲット企業のサービスに影響を与える目的だけでなく、その攻撃を止める条件として金銭(身代金)を要求する目的でDDoS攻撃を仕掛けるケースもあります。

このDDoS攻撃には複数のコンピューターが使用されますが、そのほとんどが悪意のある第3者がこの攻撃のために別のサイバー攻撃で乗っ取った「ゾンビマシン」が使用されています。

ゾンビマシンとは、サイバー攻撃によって侵入したウィルスやプログラムの改ざんによって、悪意のある第3者が遠隔操作できるようにされたコンピューターのことで、このゾンビマシン化されたコンピューターは、Webセキュリティの脆弱性のあるOSやアプリケーションを使っているケースも珍しくありません。そのため、Webセキュリティ対策が未熟なゼロデイを狙って、DDoS攻撃を仕掛けてくる場合があります。

もし、ゾンビマシン化されたコンピューターでDDoS攻撃を仕掛けたターゲット企業が取引先だった場合、それによって取引が中止したり損害賠償を求められる可能性もあります。

 

ゼロデイ攻撃の事例

ゼロデイ攻撃によってコンピューターがゾンビマシン化され、DDoS攻撃に使用された可能性のある事例についてみていきましょう。

2014年11月4日、トレンドマイクロが、同社公式ブログでWebセキュリティの脆弱性「Shellshock」を利用した新たな攻撃を確認したことを発表しています。その発表は、Linuxなどで使用されているオープンソースプログラム「Bourne-again shell(Bash)」コマンドシェルに重大な脆弱性が見つかったことが発端で、その対策完了までに、DDoS攻撃などのさまざまなサイバー攻撃が確認されました。例えば、Webセキュリティの脆弱性「Shellshock」を利用してSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバを狙う、ゼロデイ攻撃もその1つです。このケースで被害を受けたコンピューターは、DDoS攻撃の目的で遠隔操作が可能となることもその発表に含まれていました。そのため、サイバー攻撃が確認された地域で、ゾンビマシン化目的でのゼロデイ攻撃を受けたコンピューターが被害に遭った可能性が高いといわれています。実際、日本国内でもゼロデイ攻撃を受けて、遠隔操作されたコンピューターが複数確認されています。

 

おすすめ!ゼロデイ攻撃でDDoS攻撃の標的となった場合の対策法3選

ゼロデイ攻撃で、Webセキュリティ対策が完了する前にDDoS攻撃が行われれば、取り得る防御手段の選択肢が少ないのが現状です。しかし、まったく対策法が存在しないということではありません。ここでは、ゼロデイ攻撃でDDoSの標的となった場合の3つの対策法を紹介しています。

  • クラウド型WAF
  • Cloudbric ADDoS
  • EDR

クラウド型WAF|導入しやすく低コスト

WAF(Web Application Firewall)とは、FW(ファイアウォール)やIPS/IDS(不正侵入防止システム/不正侵入検知システム)では守れないWebアプリケーションの脆弱性を攻撃から守ることができるセキュリティ対策です。このWAFには、クラウド型・ハードウェア組み込み型・サーバインストール型の3種類が存在しますが、ゼロデイ攻撃対策として導入するならクラウド型WAFをお勧めします。また、ゼロデイ攻撃対策は、発覚してからすぐに施策する必要があります。

ちなみに、クラウド型WAFは機器の購入・ネットワークの構築などが必要なく、すぐに導入可能でセキュリティ担当者の負担を減らせます。また、初期費用・運用コストが低く、スポット利用もできるため、脆弱性のWebセキュリティ対策が完了するまでのゼロデイ攻撃の対策におすすめです。

 

Cloudbric ADDoS|DDoS攻撃対策

DDoS攻撃によるゼロデイ攻撃から被害を最小限に抑えるためには、Webセキュリティ上素早い対応が求められます。そのため、DDoS攻撃が防御できるサービスも、同時に導入しておいた方がよいでしょう。そんなDDoS攻撃対策におすすめのサービスといえば「Cloudbric ADDoS」です。導入しておけば、最大65Tbpsの大規模DDoS攻撃まで迅速かつ安全に遮断してくれます。

「Cloudbric ADDoS」についての詳細は、こちらの記事を参考にしてください。

https://www.cloudbric.jp/blog/2021/06/rddos/

 

EDR|ゾンビマシン化をいち早く検知

DDoS攻撃に利用するゾンビマシンの標的となることを、防止できるWebセキュリティ対策も重要なポイントです。

EDRを導入しておけば、ゼロデイ攻撃によってゾンビマシン化している際に、いち早く検知可能であるため、気づかないうちにコンビューターがDDoS攻撃に利用されたり、攻撃の踏み台にされるのを防げます。EDR(Endpoint Detection and Response)とは、パソコンやサーバの状況および通信内容などを監視し、異常あるいは不審な挙動があれば管理者に通知してくれるソリューションです。ゼロデイ攻撃による直接的な被害は防げませんが、導入しておけば、取引先へのDDoS攻撃に利用されて間接的な被害を防止できるためおすすめです。

 

今回は、ゼロデイ攻撃で、DDoSの標的となった場合のWebセキュリティ対策について解説してきました。ゼロデイ攻撃は気づいたときには手遅れになっているケースも少なくありません。そのため、いち早く気づき、早急にWebセキュリティ対策することが重要です。

現代では、悪意のある第3者によるゼロ攻撃やDDoS攻撃は増加傾向にあるため、いつサイバー被害を受けるか予測できません。本記事を参考に、いち早くWebセキュリティ対策に取り組みましょう。