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テレワーク導入に向け、セキュリティ対策を徹底比較!

テレワークに関する情報流出事故が後を絶たず起こっています。特に最近は三菱重工業(記事のリンク)を皮切りに、よく知られている大企業でも発生し危機感を与えています。しかし、コロナウイルスの影響で在宅勤務を進める必要がある中、単純に社員のセキュリティ意識に全てを任すには無理があります。そんな悩みを持っている方のために、今回はテレワークのためのセキュリティ・ソリューションを徹底比較します。

 

ログ管理システム

ログ管理システムは主に従業員の勤怠管理のため使われます。個人の機器に設置され、ログを管理・確認し業務が随行されているのかを確認することが第一の目標です。また、近年には社内データの流出や不法コピーなどを早期に発見する機能を持つ製品が多数リリースされています。そのためテレワークのセキュリティ対策として使われることもありますが、本来の目的がセキュリティの確保ではないため、優れた性能を発揮するとは言い難い部分があります。

 

VPN

VPNとは「Virtual Private Network」の略称です。ネットワーク上に仮想の通路を作り通信できるようにするサービスです。社外から社内ネットワークへ安全に接続する目的でよく使われています。サーバ(ネットワーク)とデバイス(ノートパソコンなど)の間に暗号化された通路を作りますが、利用するにはソフトウェアの設置や設定の変更などを必要とします。

VPNを利用する場合のメリットは、「従業員が社内で勤務するときと同じように、社内ネットワークに存在するデータを利用できる」点です。しかしその一方では、ビジネス用VPNを利用している多数の企業が利用者が接続状況の不具合に対する不満を漏らしています。そのため、次のような機能が備わっているのかを確認する必要があるでしょう。

  • 専用サーバ: 共有サーバに接続する方式の場合、トラフィック量が増加するにつれ接続速度が低下する恐れがあります。そのため、専用サーバを保有しているのかを確認する必要があります。
  • 管理者機能: システム管理者が従業員の接続を制御し、全体的な設定をコントロールできるのかを確認する必要があります。
  • 拡張性: テレワークに当たる従業員が急に増加するなど、急変する状況に合わせ規模を流動的に調整できる必要があります。

 

リモートデスクトップ・ソリューション

企業用のリモートデスクトップ・ソリューションはその名の通り「企業内部にあるデスクトップを遠隔操作」できるようにするサービスです。個人が接続できる範囲が限られるので、システム管理者が社内ネットワークを的確に制御できるようになります。

VPNと同じく、リモートデスクトップ・ソリューションは一般的に事前設定やインストール等を必要とします。従業員が業務用PCに接続できるようテレワーク環境を整えるため、RDP(リモートデスクトッププロトコル)やTeamViewerなどが使われます。設定が終われば、ユーザはほぼ全てのデバイスでビジネス用アプリケーションを使ったり、必要なデータを利用できるようになります。つまり、物心両面で会社のPCの前に座っているようになるのです。しかし、次のようなデメリットが存在することを忘れてはいけません。

  • システムを構築するにあたり大量のリソースを必要とする
  • VPNを利用しない限り、ネットワークの面では安全だと言えない
  • ユーザが多数存在する環境の場合、複雑な設定が必要で、比較的多くの費用がかかる

 

リモートアクセスソリューション

最近COVID-19の影響で、急いでテレワークを導入する企業も増えていると思います。そのような企業には、クラウド型のサービスで提供されるリモートアクセスソリューションをお勧めします。クラウド基盤なので、利用形態や企業のシステム環境に合わせ、通信の暗号化やハイレベルの認証方式を提供することができます。また、追加的なセキュリティ対策を含んでいる場合も存在します。先ほど紹介した三つのソリューションに共通して現れるデメリットは「設定や設置などの過程で相当なリソースが消耗される恐れがある」という部分ですが、クラウド型の場合には設置を要しないという点も大きなメリットとなります。

クラウドブリックの「Remote Access Solution」も同じく、企業内部のネットワークに安全に接続する用途のソリューションです。クラウド型サービスですので、登録するだけですぐさまサービスを利用でき、ユーザもログインするだけで済むので、リソースの無駄を省きます。また、「ハッキング防止」、「2要素認証」、「リアルタイムでのモニタリング」という三つの機能を通じ、内部ネットワークを狙う脅威に対処します。

 

さいごに

テレワークを含む在宅勤務がもはや必須となった中、「セキュリティ」が企業が解決すべき最優先課題に浮かび上がっています。全てのセキュリティソリューションには一長一短があるため、状況にあったものを選ぶ必要があるでしょう。そして、その中でも「限られたリソースを最大限有効活用したい」という方には、クラウドブリックの「Remote Access Solution」をお勧めします。10月8日(木)までお申し込みをいただいた場合、3か月無料で利用いただけるキャンペーンを実施しております。リンクを通じお申し込みください。

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WAF、シグネチャー方式とロジックベースの違いとは?

会員制サイトの登録機能からオンライン決済機能まで、もはやWebアプリケーションが使用されていないWebサイトを探す方が難しくなった時代です。様々の情報が蓄積されるゆえ、さらに厳重なセキュリティ対策が必要となっています。Webアプリケーションファイアーウォール(WAF)はその代表例として有名であり、実際、様々なWAF製品やサービスが市場に出回っています。しかし、専門知識が必要で導入に時間やコストなどがかかるなど、セキュリティ対策を選定する、という事は決して容易ではありません。市場に多数の製品が並んでいれば、その難易度はなおさら上がります。そこで本日は、WAFの導入を検討するシステム担当者の役に立つようにWAFを選ぶ際のチェックポイントを紹介したいと思います。WAFは大きく「シグネチャー方式」と「ロジックベース方式」に分けられますが、特にそれについて詳しく説明したいと思います。

 

名簿を見て判断する、シグネチャー方式のWAF

現在販売されている大半のWAFは「シグネチャー」に従い攻撃を検知・遮断します。簡単に説明すると、「名簿を見て判断する」形だと言えます。各シグネチャーには既に知れた攻撃の構成要素である「パターン」が含まれています。WAFは全てのリクエストとサーバの応答をシグネチャーと比較し、一致するかを確認します。そして一致するパターンが確認された場合、予め設定されたセキュリティポリシーに従って警告を行ったり、トラフィックを完全に遮断するなどの措置を取ります。

シグネチャー方式のメリット

シグネチャー方式の場合、ベンダーが新たに発見された攻撃に対して迅速にアップデートを行えるというメリットを持ちます。一般的に、一つのシグネチャーは一つの攻撃に含まれる特定のパターンを定義します。そのため運営メカニズムが比較的簡単であり、ユーザが「特定の位置で特定の攻撃だけを遮断」しようとする場合に効果的です。また、特定の攻撃パターンのみを定義するため、誤検知率が比較的低いという特徴を持ちます。

 

シグネチャー方式のデメリット

新たな攻撃が発見される度にシグネチャーを追加しなければいけない、というのがシグネチャー方式の一番のデメリットです。つまり、頻繁なアップデートが必要になるという事です。最近には一刻ごとに新たな攻撃が発見されており、多数のシグネチャーが必要となります。しかし、全ての攻撃を記録し、WAFに適用するのは事実上不可能です。莫大なサーバのリソースを占領するとともに、Webアプリケーションの性能を大きく落とす結果につながるからです。また、シグネチャーが作成されていない「ゼロデイ攻撃」など、未知の攻撃に対応できないというデメリットにも注目する必要があります。

他にも、不要なシグネチャーの数が増えるにつれ、正常なトラフィックを遮断する恐れが増えるというデメリットも存在します。これは誤検知率の上昇に繋がります。そのため、必要なシグネチャーのみを維持する必要があるでしょう。しかし、各シグネチャーの必要性を全て判断し適用できるのか、という部分が疑問として残ります。このような問題を解決するため、一部のベンダーは初期に数週間の機械学習過程を進め、アプリケーション環境を研究したりもします。しかし残念ながら、いつも最適な結果が導き出されるわけではなく、コストの上昇という悪影響を及ぼしたりもします。

 

ルールをベースに、知能的に検知するロジックベースのWAF

ロジックベースのWAFは「事前に定めたルール、つまりロジックをベースに攻撃を検知する方法」です。シグネチャー方式に比べさらにテクノロジーに依存し、人手はほとんど必要としません。一般的にシグネチャーは攻撃のソースコードで構成されますが、ルール基盤検知を活用するWAFは攻撃パターンを記録せず稼働されます。その代わり、様々な攻撃パターンからルールを導き出すのです。ロジックベースの検知エンジンを通じソースコードのパターンを分析し、主に含まれているコードを探し出します。そのため、たった一つのルールだけでも数百のシグネチャーが含む多数の攻撃を定義することが出来るのです。つまり、ルールは「パターンのパターン」だと言えます。

ロジックベースWAFのメリット

Webアプリケーションの環境によりますが、シグネチャー方式は2,000から8,000個以上までのシグネチャーを必要とします。しかしロジックベースWAFの場合、同じ量の攻撃を検知するのにわずか数十個のルールのみを要します。そのため、より速い処理速度と高い性能を保証できる点が最大のメリットとなります。

ペンタセキュリティの研究チームが行った一連のテストによると、27個のルールを使用したロジックベースのWAFは攻撃の95%を遮断するのに成功しました。これは8,000個のシグネチャーを適用したものと同様の結果です。また、何も設置されていない場合と比べ、ロジックベースWAFの場合は処理速度が20%ダウンした半面、シグネチャー方式の場合は50%ダウンしたといいます。

ロジックベースのWAFが持つもう一つの特徴は、シグネチャー方式のWAFに比べ維持・管理に要するリソースが極めて低いという点です。最初にルールが一通り設定されたら、以後追加アップデートをほぼ要しません。ベンダーは極めて必要とされる場合だけ既存のルールをアップデートし、新たなルールを追加します。またシグネチャーではなくルールで攻撃を検知するため、ゼロデイ攻撃などの未知の攻撃からも対応できます。

 

ロジックベースWAFのデメリット

一部の人たちは、介入する余地があるということでシグネチャー方式のWAFを好む場合があります。また、ロジックベースのWAFは人工知能に対する依存度が比較的高いという特徴を持ちますが、そのためコントロールするのが難しいという意見もあります。その他にも、膨大なシグネチャーリストを確認するのに慣れすぎて、「少ないルールだけでもしっかりとセキュリティ対策を取れるのか」と疑う意見もあります。まとめると、人工知能に対する不安や不信のみがロジックベースWAFのデメリットです。

 

まとめ

各企業の状況は違えど、セキュリティ対策を求められているという部分は変わりません。ハッカーの手口が進化を続けている中、セキュリティ対策もまた迅速に進化する必要があるでしょう。しかし、企業がリソースを注ぐべき分野はますます増えており、状況にあったものを選ぶ必要があります。その中で、いったん設置すればリソースをほぼ要しないロジックベースWAFもまた、有効な選択肢となるでしょう。Clourbricはロジックベース検知エンジンを搭載しながらも、手軽に運用できるクラウド型WAFです。高レベルのセキュリティ技術と合理的な価格、そして利便性までを満たします。ぜひ無償トライアルでCloudbricをご体験ください。

 

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IT&MARKETING EXPO 2020 バナー

■9月17日~18日■ 「IT&Marketing EXPO 2020」出展のお知らせ


この度、クラウドブリック(Cloudbric)は2020年9月17日(木)~18日(金)まで開催される日本最大級のオンライン展示会「IT&Marketing EXPO 2020」に出展致し、クラウド型WAFの「クラウドブリック(Cloudbric)」のご紹介及びオンラインセミナー動画を配信致します。

また、オンラインブースでは、弊社サービスに関するご質問やご相談などをオンライン通話にて対応致します。ぜひ弊社セミナー動画、およびオンラインブースにお立ち寄りください。

 

【オンラインセミナー】

◆テーマ:ビジネス継続性を考えた企業情報セキュリティとは ~セキュリティ導入時優先順位とクラウド型WAFサービスの必然性~

◆セミナー詳細:2000年Webを活用したビジネスの普及で代表されるWebBiz時代を経て2010年以降クラウドとIoTの時代を迎える昨今、企業にとって新しい経営脅威としてサイバー攻撃が取り上げれております。加えて不測のコロナ禍でのITシステム整備が急がれる中、セキュリティは、企業のビジネスと直結する要素になっています。但し、限られた予算、セキュリティの複雑さ、専門家の不在等により、セキュリティの導入を検討する際には、「選択と集中」の戦略が求められます。本セミナーセッションでは、企業様でのセキュリティ導入時の考え方として、「ビジネス継続性」に重点をおいた優先順位の観点からのセキュリティを概括し、この時代のセキュリティメソッドとして浮上しているWAF(Web Application Firewall)、そのWAFの中でもクラウド型サービスの必然性を説明しながら、選ばれる理由4Hを以てクラウドブリックを提案致します。

 

【イベント開催概要】

◆日時:2020年9月17日(木)、18日(金) 10:30〜19:00まで

◆入場料:無料

◆イベント情報:https://weblp.cloud-webexpo.com/visitor/marketing_expo2020

◆無料会員登録:https://weblp.cloud-webexpo.com/visitor/marketing_expo2020/register

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VPN関連事故多発!企業の情報に迫る脅威と対策

2020年8月下旬、犯罪サイトに全世界900個以上の企業のVPN情報が流出されたというニュースが大きく報道されました。この中には38個の日本企業も含まれており、大きな衝撃を与えています。VPNは外部から企業の内部ネットワークに接続する用途で使われており、新型コロナウイルスの蔓延に従ってテレワークが拡大されるにつれ、その使用量を増しています。そしてテレワークの日常化が進んでいる今時、その必須的な手段と呼ばれるVPNがハッキングされたという事実は、かなりの意味を含んでいるのです。

 

多数の企業が被害を受けた、VPNによる新たな脅威が台頭

今回発生した大規模ハッキングは、米パルスセキュア社のVPNサービスを利用している企業をターゲットにした事件です。実は2019年、対象となったVPNに脆弱性が存在していることがすでに把握され、パルスセキュアにより修正用パッチを配布されました。また、2020年4月には、アメリカ政府及び関連機関も該当サービスを利用する企業に対しハッキングの脅威を警告し続けてきました。しかし、それから数か月しか過ぎてないにも関わらず、今回の事件が発生したのです。被害を受けた平田機工は、情報流出の原因を次のように明かしました。

VPNパスワード流出、原因は「テレワーク用に急きょ稼働させた旧VPN装置に脆弱性」 平田機工
2020年8月26日
4月から始めたテレワークの負荷分散のため旧VPNシステムを急きょ稼働させたところ、最近発見された脆弱性を突かれて、社員24人とVPNシステム管理用のユーザーIDとパスワードが抜き取られたという。社内ネットワークに侵入された形跡はなかったとしている。
同社は4月後半からテレワークを実施。その負荷に現VPNシステムでは対処しきれなくなったため急きょ、前年度に交換した旧VPNシステムを4月22日から稼働させて負荷を分散させた。
だが旧VPN装置には最近発見された脆弱性があり、社員24人とVPNシステム管理用のユーザーIDとパスワードが6月25日に抜き取られ、その後、ダークウェブ上で2週間アクセス可能になっていたという。
引用: ITmedia NEWS

在宅勤務が必要になったため、VPNを急に利用した結果、このような問題が発生したとのことです。幸い、大きな被害が発生してはないとのことですが、いつ被害が発生してもおかしくはない、という状況であることも確かです。例えば奪取されたVPNの認証情報が利用され、企業の内部ネットワークやサーバに無断侵入されるケースが考えられます。

このような状況を鑑みると、今回の事件の責任は適時に最新パッチを適用しなかった企業にあると言えます。しかし、VPNに存在するすべての脆弱性が発表され、対応パッチが配布されるわけではないため、今後もいくらでもVPNによる事故が発生しかねないという事です。

 

VPNによって発生する情報流出事故の原因と対策

今回の事件によって発覚した最も大きな問題は、「VPNさえ使えば安全だ」という思い込みです。VPNは外部から内部ネットワークに接続できるよう、ブラウザとサーバ間に暗号化されたトンネルを設け、そこからの通信のみを許容します。「ネットワークに境界線を作り、内部への侵入を防ぐための対策」だと言えますが、そのトンネルが安全だと断言できるのでしょうか。

三菱電機で起こった事件が代表的な反例です。機密情報や個人情報が流出し、大きな話題になりましたが、その始まりがVPNに対する攻撃だったのです。

三菱電機へのサイバー攻撃、VPN装置にハッキングか
2020年5月2日
三菱電機への大規模なサイバー攻撃で、不正アクセスの起点が「仮想プライベートネットワーク(VPN)」と呼ばれる通信機器へのハッキングだった可能性が高いことが複数の関係者への取材で分かった。ネットワークに侵入した中国系ハッカー集団「BlackTech(ブラックテック)」が、防衛に関する機密や個人情報を流出させたとされる。…
同社の複数の関係者によると、中国拠点のPCで外部との不審な通信がないか調べたところ、中国国内にあるデータセンターに設置されたVPN装置に不正アクセスの痕跡が見つかったという。装置は中国など海外の拠点と日本の拠点をネット回線を介して互いにつなげる役割がある。この装置へのハッキングが社内ネットワークへの侵入のきっかけだったとみている。
引用: 朝日新聞

ハッカーはVPN装置に対する攻撃を起点に社内ネットワークへ侵入し、大規模なサイバー攻撃を仕掛け、その結果情報が流出されました。つまり、「VPNさえ使えば安全だ」という前提がこれ以上有効ではないのです。

また、VPN自体が安全だと仮定しても、それを利用するデバイスが安全だとは言えません。テレワークの際に個人のPCが攻撃され、認証情報が奪取された場合を想定してみましょう。VPNは普通、IDとパスワードにより使用者の認証を行い、その後のチェックは行いません。よって、ハッカーが奪取した認証情報を利用し、疑われることなく企業の内部ネットワークに接続して情報を得ることができるでしょう。またVPNはデバイスに問題があるかどうかを検証しないため、マルウェア感染がデバイスから社内アプリケーションに拡大する恐れがあります。

このような状況を未然に防ぐには、ネットワークに境界線を作り侵入を防止するのではなく、社内ネットワークの中にも脅威が存在することを認識することが重要です。例えば、内部システムに接続された後にも、多要素認証等の手続きを経たユーザだけにデータの閲覧を許可するなどの対策が考えれるでしょう。侵入を入り口だけで防ぐのではなく、壁が突破される可能性を考慮して複数の防衛線を張り、ハッカーにさらなる負担をもたらすのです。「中にある情報の価値以上の対価を支払うようにして、諦めさせる」というセキュリティの基本ポリシーを常に頭の中に入れておきましょう。

 

さいごに

生き方や働き方が絶えなく変化するのに合わせ、セキュリティに対するアプローチも常に進化する必要があります。もちろんVPNも様々なメリットを持つセキュリティ対策ですが、その限界もまたはっきりしています。当たり前のように思っていた「VPNさえ使えば安全だ」という前提を覆し、内外に関わらず全体像を考えながらセキュリティ対策を取る必要があります。クラウドブリックはこのような状況を鑑み、「Remote Access Solution」をリリースしました。VPNと同じ用途で使用でき、「ハッキング防止」、「2要素認証」、「リアルタイムのモニタリング」という三つの矢で企業のセキュリティをサポートします。さらに詳しい情報は、リンク先からご確認ください。

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狙われているからこそ知るべき、DDoS攻撃の4つの種類

もはや全てのWebサイトがハッカーに狙われているといっても過言ではない時代です。特にDDoS攻撃は、政府機関や自治体からエンタープライズのWebサイトに至るまで、対象や規模に関係なく被害を起こしています。しかし、被害をただ受けているわけにはいきません。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉の通り、敵を正しく理解することこそが被害を防ぐ近道なのです。そこで今回は、DDoS攻撃を4つの種類に分類し詳しく紹介したいと思います。

 

手口によって分類される、DDoS攻撃の4つの種類

DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃とは普通「数十台から数百万代のPCをリモート操作し、特定のWebサイトに同時に接続させ、短時間で過負荷を起こす攻撃」を意味します。最近シャープがマスク販売を始めた際、Webサイトがダウンした(引用: PHILE WEB)事件をご存知でしょうか。このように多数の人が一つのサイトにアクセスする場合、サーバの能力ではすべてのリクエストを処理できずWebサイトの動作が止まる、というケースが頻繁に起きています。そして、そのような現象を人為的に作り出すのがDDoS攻撃です。

しかし、すべてのDDoS攻撃が同じような形で行われるわけではありません。その手口によって「ボリューム攻撃」、「プロトコルを狙った攻撃」、「アプリケーション層攻撃」、そして「混合型攻撃」に分けられます。

ボリューム攻撃

ボリューム攻撃はDDoS攻撃の中でも最も一般的な形です。正常なトラフィックさえもWebサイトに接続できないようにすることが目的です。ハッカーはインターネットに繋がった多数のPCを利用します。そして、目標とするサイトで定められている量以上のトラフィックを送信し、サーバが使うことのできる帯域幅を封鎖します。

代表的な例としては、「UDP Floods」を挙げることができます。UDP(User Datagram Protocol)とは、セッションを持たない、つまり応答を待たないネットワークプロトコルです。IP(Internet Protocol)製品群には必ず存在するのでハッカーに利用されやすい、という特徴を持ちます。ハッカーはUDP Floodsを実行するため、まず対象となるホストのポットを奪取し、さらに多くのUDPが受信されるようにします。その結果、リクエストをシステムが処理できないほど受信されるトラフィックが増え、サーバがダウンします。

プロトコルを狙った攻撃

プロトコルを狙った攻撃(以下プロトコル攻撃)はボリューム攻撃と違い、帯域幅ではなくサーバのリソースを消耗させる形をとります。またその攻撃目標も、ファイアウォールやロードバランサなど、サーバとWebサイトを繋ぐ「中間通信装備」をターゲットとします。ハッカーは対象となるサーバのリソースを使用するため、まず不正なプロトコル要請を作成し、Webサイトとサーバのリソースを掌握します。
代表的な例としては、「Smurf DDoS」を挙げることができます。ハッカーは目標となるサーバから奪取したIPを含む、ICMP(Internet Control Message Protocol)パケットを悪用します。特にその中でも、メッセージおよびデータパケットをネットワークシステムに転送する際に使用される「IPブロードキャストアドレス」が主に利用されます。基本的にネットワークに存在するほとんどの装置が応答するように設定されている、という特徴を持ちます。ハッカーはまず、目標とする装備のネットワークにターゲットとなるデバイスのIPブロードキャストアドレスを転送します。よってネットワークに存在するデバイスの数が十分に多い場合、被害者のデバイスにトラフィックが集中し、サーバがダウンします。

アプリケーション層攻撃

アプリケーション層攻撃は、その名の通りアプリケーションの脆弱性を攻撃する形です。Apache、WindowsやOpen BSD等のアプリケーションが主なターゲットとされます。一般的にボリューム攻撃およびプロトコル攻撃よりも少ないリソースを要します。また、特定のアプリケーションを対象にするため、把握しにくい場合があります。主にオンラインコマースなど、特定のWebサイト機能をターゲットに行われるケースが多数発見されています。ハッカーはユーザのトラフィック行動を模倣し、一見正常に見える多数のリクエストを送信してサーバを麻痺させます。

代表的な例としては、「Slowloris」を挙げることができます。一つのWebサーバを通じ、他のサーバも麻痺させる手口です。ハッカーが利用するのは「HTTPヘッダ」です。HTTPヘッダはクライアントとサーバが情報を交換できるよう許可する役割を随行します。ハッカーはまず、ターゲットとなるサーバに接続し部分的なリクエストのみを転送して、多数のサーバへの接続をできるだけ長く保留させます。その後、多数のHTTPヘッダに対する部分的なリクエストのみを持続的に転送します。サーバが処理できるリクエストの最大値を超えるにつれ、リクエストを処理できないようになり、サーバがダウンします。

混合型攻撃

多数のDDoS攻撃はボリューム攻撃、プロトコル攻撃、そしてアプリケーション層攻撃という3つの分類に収まります。しかし、DDoS攻撃は毎分毎秒精密に、そしてさらに巧妙に進化しているので、全ての攻撃をその中に含めるのは不可能です。実際、混合型攻撃は最近最も多く発見されている手口です。その言葉通り、二つ以上の攻撃を重ねた形で行われます。

代表的な例としては、プロトコル攻撃を仕掛けて注意を散らし、アプリケーション層攻撃を追加的に行うケースを挙げることができます。アプリケーションの脆弱性を探し出す過程には時間がかかるため、まずターゲットを混乱させた後時間を稼ぐのです。その他にも多数の混合型攻撃が発見されており、その頻度や被害規模が増加している状況です。

 

最後に

DDoS攻撃は、この先にも絶えず発生するでしょう。その被害から逃れるには、「うちのWebサイトは安全だろう」と言った甘い考え方から脱却する必要があります。徹底した備えこそがWebサイトと企業の情報を守る第一歩です。DDoS対策として企業側で最も簡単に取れる対策としては、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入が薦められます。

ペンタセキュリティはWebアプリケーションレベルでのDDoS攻撃へ対応できるクラウド型WAF、「クラウドブリック」を提供しています。高セキュリティを保ちながらも、中小企業でも手軽に導入できます。DDoS攻撃を防御するための合理的な対策を、下のリンクを通じご確認ください。

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【Webセミナー】2020年9月クラウドブリックパートナー様・エンドユーザ様向けセミナーのご案内

この度、クラウドブリック(Cloudbric)は、パートナー様及びエンドユーザ様向けのWebセミナーを開催いたします。

本セミナーでは、クラウド型WAFクラウドブリックの性能向上及びセキュリティリスクの削減に役立つ「Black IP遮断機能」および改正されたユーザ情報取得シートと運用中発生する作業の費用・プロセスについてご案内致します。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

テーマ

  • クラウドブリックの新規機能のご案内「Black IP遮断機能」(パートナー・エンドユーザ様向け)
  •  サービスポリシーのご案内 「ユーザ情報取得シート・運営中作業プロセス」(パートナー様向け)

※本セミナーの対象者はテーマによって異なります。対象者及び開催日程をご確認の上お申込みください。

場所:オンライン(※Zoomウェビナーにてライブ配信で行われます。)
 
参加料:無料

開催日時及びお申込み

【パートナー様向け】

日時 テーマ お申込み
9月1日(火) 11:00~11:30 新規機能追加のご案内「Black IP遮断機能」 お申込みはこちら
9月3日(木) 14:00~14:30 新規機能追加のご案内「Black IP遮断機能」 お申込みはこちら
9月15日(火) 11:00~11:30 サービスポリシーのご案内「ユーザ情報取得シート・運営中作業プロセス」 お申込みはこちら
9月17日(木) 15:00~15:30 サービスポリシーのご案内「ユーザ情報取得シート・運営中作業プロセス」 お申込みはこちら

【エンドユーザ様向け】

日時 テーマ お申込み
9月8日(火) 11:00~11:30 新規機能追加のご案内「Black IP遮断機能」 お申込みはこちら
9月10日(木) 14:00~14:30 新規機能追加のご案内「Black IP遮断機能」 お申込みはこちら
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ハッカーの高速道路、知らぬ間に組み込まれる「バックドア」

「泥棒」という言葉に、どのようなイメージを思い浮かばれますか。顔を隠し風呂敷を背負って、裏口を静かに通り過ぎて家に侵入するキャラクターが泥棒の代名詞ですが、サイバー空間での泥棒であるハッカーにも同じようなイメージが当てはまります。Webサイトに忍び込み、金銭を狙って情報を盗むハッカーは「バックドア」と呼ばれる裏口を設置し、忍び込んで情報を奪取するのです。そこで今日は、バックドアとは何か、そしてどのようなセキュリティ対策をとれるのかを紹介します。

 

ハッカーの代表的な手口、「バックドア」とは

「バックドア」とは正規の認証プロセスを経ず迂回して、製品やシステムまたはアプリケーションに接続する方法です。主に設計や開発の段階で意図的に作られます。しかし、ハッカーはこれを悪用し情報を奪取するための「通路」として利用します。特にシステムネットワークを経由して他のPCを攻撃する「リモート攻撃」の手段としてよく使われています。デバイスの持ち主に認識されることなくシステムに侵入できるので、被害が実際に発生しないとバックドアの存在を認識できないケースが多く、とてつもない被害が発生しかねます。逆にハッカーにとっては、いったん設置に成功さえすれば楽に大きな利益を狙えるということになるのです。そのためハッカーは、バックドアを設置するため様々な手段を駆使します。代表的な2つの手段を見てみましょう。

トロイの木馬

ギリシャ神話によると、ギリシャ連合軍はトロイを滅ぼすため「トロイの木馬」を建造したそうです。外見は無害なものに見えましたが、中には武装した兵士が潜んでいました。サイバー空間でのトロイの木馬も、同じように作動します。一見「使えるプログラム」に見えますが、実際にはユーザをだますソフトウェアが潜んでいるのです。主にメールの添付ファイルやWeb情でダウンロードできるファイルとして流通され、ユーザが何も考えず実行するとすぐさまバックドアを設置します。ScanNetSecurityによると、最近にはPCプログラムの形だけではなくスマホアプリの形でも流通されるなどその手口がさらに巧妙化されており、格別な注意が必要とされます。

Webアプリケーションを狙った攻撃

Webアプリケーションの脆弱性を狙ったハッキングは、Webの使用頻度が増加するにつれその威勢を増しています。OWASP TOP10は、その多数がWebサイトのコードを悪意的に改ざんして隙を狙う形だと報告しています。代表的な例にはコードに対するハッキングである「SQL Injection」を挙げることができます。これはバックドアを設置するための足がかりになりえます。例えば、トロイの木馬が含まれたプログラムをWebサイトに不正アップロードすることなどが可能になります。その他にもCross-Site Scripting(XSS)を通じバックドアを設置するソフトウェアを拡散するなど、様々な手段がバックドアを設置するため使用されています。

このような手段で設置されるバックドアは単に情報を奪取するだけではなく、他のデバイスに対する攻撃に使われるなど、様々な被害をもたらす可能性があります。

 

ハッカーの通行を防ぐ方法

あなたならどうやって裏口から潜みこむ泥棒を防ぎますか。裏口を閉鎖してしまう方法もあれば、セキュリティ業者と契約し監視カメラを設置するという方法もあります。しかし、「物理的な通路」が目に見えない、サイバー空間のハッカーはどう防ぐのでしょうか。実は、ハッカーの通行を防ぐ方法は驚くほど現実世界と似ています。

裏口を閉鎖する: 既に設置されたバックドアを塞ぐ方法

既に設置されたバックドアを除去する方法は、現実世界で裏口を無くす方法に当てはまります。現在使用されているほとんどのOSとソフトウェアにはセキュリティーホールが点在しており、100%安全だと言い切れない状況です。例えば、マイクロソフトは2020年8月にもWindowsを含む多数のソフトウェアから脆弱性が発見されたと報告しています(引用: Impress Watch)。もちろん開発する側も設計過程から脆弱性を排除するための手を加えていますが、それにも関わらず新しい脆弱性が発見されているのです。よって、常に最新パッチやアップデートを適用する必要があります。特にベンダーから公開された脆弱性は多数のハッカーに目を付けられる可能性があるので、できるだけ早く対処する必要があります。

監視カメラを設置する: バックドアを未然に防ぐ方法

泥棒を防ぐために最も徹底しなければいけないのは、「泥棒に対する意識」です。常に鍵の掛かり具合を確認し、窓がよく閉まっているのかを確認するなど注意を注ぐ必要があります。ハッカーに対しても、同じことが言えます。「セキュリティに対する意識」が重要なのです。怪しいWebサイトに近づかず、正体が確認できないファイルを開かないという事を徹底するべきです。

しかし、一個人がいくら努力をしようと、一から百まで全ての可能性を考慮するのはほぼ不可能です。そのため、現実世界ではセキュリティ企業と契約し、監視カメラを設置するなど様々なセキュリティ対策を取ります。サイバー空間でも、同じくセキュリティ企業と契約することができます。そして一番怪しいと思われる場所に監視カメラを設置するように、一番危険な領域からセキュリティ対策を取っていくのです。よって、最近攻撃が最も多く発生しているWebアプリケーションの安全を守ることが、もっとも合理的な判断になるでしょう。

WAF(Webアプリケーションファイアーウォール)はWebアプリケーションを防御するためのセキュリティ対策であり、ネットワーク上で防御と監視を同時に行います。単純に脆弱性を保護するだけではなく、通信を監視し怪しい接近を遮断するのです。最新パッチを適用しづらいWebアプリケーションを守り、SQL InjectionやXSSなどバックドアを設置するため用いられる攻撃の存在を監視します。そのため、WAFはWebアプリケーションを通じバックドアを設置しようとするハッカーを防ぐための、最も総合的で最も確実な対策だと言えるでしょう。

 

最後に

ハッカーの攻撃は、現実世界の泥棒がもたらすものよりもはるかに莫大な被害をもたらします。特に自分のパソコンなどにバックドアが設置された場合、一回に止まらずいつでも情報を盗まれる可能性が高く、他人を攻撃する踏み台として利用される可能性も十分存在するので、被害規模は予想すらできません。そのため、バックドアに対して格別な注意を注ぐ必要があるでしょう。
ペンタセキュリティは簡単に利用できるクラウド型WAF「クラウドブリック」を提供しています。Webアプリケーションの脆弱性を通じバックドアを設置しようとするハッカーを効率的に防ぎ、リモート攻撃までも防御する最善の対策です。リンクを通じ、詳細をご確認ください。

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情報流出事故1位のWebアプリケーション攻撃、セキュリティ対策は?

楽天市場で買い物をしたり、必要な情報をグーグルで調べたりなど、日常生活の半分以上がWebを通じ行われているという言葉がもはや過言ではない時代です。企業にとっても、オンラインビジネスは今や当たり前になっています。しかし、Webがメリットだけをもたらすわけではありません。Web、その中でも特に「Webアプリケーション」を狙ったサイバー攻撃が増加しており、いつ事故が起こってもおかしくない状況なのです。そこで今回は、Webアプリケーションを守るべき理由と、企業が手軽に取れる対策である「クラウド型WAF」について説明していきます。

 

ITシステムの安全には、アプリケーション領域のセキュリティが必須

Webアプリケーションが属するアプリケーション領域は、ITシステムの中でもユーザと最も近い領域です。よって、ハッカーには格好のターゲットとなっています。実際、2019年に発表された「IPA 情報セキュリティ白書」でも「Webアプリケーション攻撃」が情報流出事故の1位を記録しており、より強固なセキュリティが求められている状況なのです。

引用: IPA 情報セキュリティ白書 2019

まず、ITシステム全般のセキュリティから見ていきましょう。データの送受信が行われるネットワーク領域では、IP/Portに対する接近の制御や、有害なトラフィックの検知などのセキュリティ対策が行われます。システム領域には身近なWindowsなどのOSが含まれており、アプリケーションが作動するためのプラットフォームの役割を果たしています。システム領域に対しては、一般的にセキュリティパッチの適用、システムの不正コード探知などの対策が行われます。


それでは、アプリケーション領域に対してはどのようなセキュリティ対策を取るべきなのでしょうか。アプリケーション領域ではWebサイトやアプリケーションなど、一般的に利用されている機能やサービスが作動しており、データを保存・利用するケースが多く見られます。特に、Webアプリケーションには膨大な量のデータが蓄積されていることが多々あります。そのため、ハッカーのターゲットになるケースが多く見られるので、より強固なセキュリティ対策が必要になってきます。しかし、ネットワークやシステム領域に比べるとまだセキュリティに対する意識が浸透しているとは言えない状況です。企業が取っている代表的なセキュリティ対策としては、WAFを挙げることができます。

 

Webアプリケーションセキュリティを担うWAF

WAF(Webアプリケーションファイアーウォール、Web Application Firewall)はその言葉通り、Webアプリケーションを防御するセキュリティ対策です。ダイレクトに迫る攻撃を防御する他にも、情報流出やWebサイトの偽変造を防ぎます。現在様々なWAFが市場に出回っていますが、その形によって大きく「アプライアンス型WAF」、「ソフトウェア型WAF」、「クラウド型WAF」の3種類に分かれます。

アプライアンス型WAF

アプライアンス型WAFはハードウェアにて運用されます。WAFの基本形だと言えるでしょう。サーバのすぐ隣に設置されるので、迅速な処理速度と高い性能を誇ります。

ソフトウェア型WAF

ソフトウェア型WAFは物理的なハードウェアを利用せず、仮想マシン(VM, Virtual Machine)の形で運用されます。クラウド上で作動するシステムが注目されていますが、それに合わせWAFを利用できるようにしたものです。

クラウド型WAF

クラウド型WAFはクラウド上に設置されたWAFをサービスとして利用する形です。つまり、WAFのサブスクリプションサービスと言えるでしょう。物理的な機器及びハードウェアを利用する必要がないため、簡単にWAFを利用したいというユーザに利用されています。例としては、ペンタセキュリティのクラウドブリックを挙げることができます。

この中でもクラウド型WAFは「便利さ」と「合理的な価格」という特徴を持つため、数々の企業から注目されています。アプライアンス型WAFやソフトウェア型WAFと違ってDNSを変更するだけで簡単に設置でき、管理費やアップデート費用などの追加コストを要しないため、実際に多数の企業から利用されています。クラウドブリックもまた、国内の5,500個以上のサイトを保護しています。

 

ロジックベース検知エンジンでセキュリティを担う、クラウドブリック

クラウドブリックはアジア・太平洋マーケットシェア1位である「WAPPLES」のエンジンを搭載したクラウド型WAFです。「便利さ」と「合理的な価格」という特徴を通じ、多数のお客様から高い評価を得ています。DNSの変更だけでサービスを利用でき、ユーザ様の状況に合わせ様々な料金プランを提供しています。しかし、クラウドブリックの特徴はそれだけではありません。クラウドブリックの最大の武器は「攻撃を論理的に分析・判断し防御する」という機能です。

多くのWAFは「シグネチャマッチング」という技術を使用しています。事前に作成されたリストを参照し、トラフィックを検査する方法です。しかし、クラウドブリックはロジックベースの「ロジックベース検知エンジン」を搭載しており、ルールに従って攻撃を検知します。シグネチャマッチングを利用するWAFの場合には、リストに存在しない攻撃を防ぎきれないケースが見られます。しかし、クラウドブリックはロジックベースで攻撃を徹底的に分析するため、ゼロデイ攻撃などの未知の攻撃にも適切に対応することができます。その他にも、DDoS遮断やSSL証明書の無料発行など、Webサイトを安全に保護するための総合的機能を備えています。

 

最後に

Webアプリケーションはこの先にも様々な用途で利用されるでしょう。しかし、セキュリティ対策が施されていないWebアプリケーションは、ハッカーの獲物にすぎません。クラウドブリックはクラウド型WAFのメリットである便利さと合理的な価格に加え「知能的に働く」ので、多数のお客様から高い評価をいただいています。クライアントの情報を守るため、そして会社のイメージを守るためにもセキュリティ対策が必要な今、無償評価でクラウドブリックをお試しください

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WAFを選ぶ際、チェックすべき4つのポイントとは

近年、企業のWebアプリケーションの脆弱性を狙ったサイバー攻撃が多発し、その有用なセキュリティ対策としてWAF(ワフ)を導入する企業が増えています。現在色々な製品が市場にでていますが、どういった基準で選定すべきなのか、今回はWAFを選ぶ際に見るべき4つのポイントを中心にお届けします。

 

ウェブ脅威を可視化し遮断するWAF(ワフ)

WAFはWeb Application Firewallの略で、Webアプリケーションの脆弱性を悪用した攻撃からWebサイトを保護するセキュリティ対策です。Webサーバーの前段に設置して通信を解析・検査してWebサイトを保護し、不正ログインを防ぐ役割で用いられます。Webサイトやインターネット上のサービスは今や重要な社会インフラとなっています。オンラインショッピング、ネットバンキングを始め、ゲーム、SNSなどエンターテインメントでの利用、企業間での受発注などビジネスでの活用等、Webサイトの活用はどんどん広がっています。そうした社会インフラとしての拡大に伴い、Webサイトはサイバー攻撃の格好のターゲットにもなっています。

引用:JPCERT/CC

 一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)による最新のインシデント報告対応レポート(2020年4月1日~2020年6月30日)によると、フィッシングサイトに分類されるインシデントが73.9%、スキャンに分類されるシステムの弱点を探索するインシデントが13.8%、Webサイトの改ざんによるインシデントが4.1%を占めています。ここで脅威の1位に位置するフィッシングサイトのインシデントは、この期間で3,839件発生しています。クロスサイトスクリプティング(Cross-site Scripting、XSS)攻撃やSQLインジェクション等を用いて信頼できるWebサイトに悪意のあるスクリプトを埋め込んだ後、フィッシングサイトへ訪問者を誘導し、マルウェアに感染させたり秘密情報・個人情報の漏えいを起こしたりします。また、対象のウェブサイトを改ざんすることも可能です。企業がもしこうした攻撃を受けた場合の被害はかなり深刻なものとなりますが、WAFを用いる事でこうした高度なサイバー攻撃を防御することも可能になります。

 

WAFを選ぶ際に見るべき4つのポイント

1. 初期費用・運用コスト

まずは、初期費用と運用コストを合わせた総合的なコストを考慮する必要があります。導入にかかる費用に関しては、導入時の初期費用だけに目を奪われないよう注意する必要があります。自社での運用が発生する場合や、稼動状況に応じてコストが膨らむケースも想定されます。そのため、コストは導入と運用のトータルでのコストを比較するようにします。オンプレミス型や複雑な製品等、自社での運用が前提のものは、自社内で人員リソースを確保する費用も発生します。クラウド型のWAFなら専用ハードウェアを必要としないため、導入が簡単で運用の手間も少ないと言われています。従業員の運用スキルの有無も考慮してタイプも選定しましょう。

2. セキュリティのクオリティ

自社に合わせたWAFを選ぶためには、最適なセキュリティレベルで稼動できるかどうかも重要です。セキュリティレベルが低いと、導入しても意味がありませんし、高度過ぎると場合によっては正常なアクセスを遮断してしまい、結果としてWebサイトやアプリケーションの利便性を損なう危険性があります。またセキュリティ強度が高くなるほど、誤検知率も高くなる可能性があります。検知率、誤検知率、性能面において総合的に優れた製品を選ぶようにしましょう。

3. サポート体制

緊急時のサポート体制が整った企業の製品であることは言うまでもありません。WAFを適切に運用するためには高度な知識が必要です。また、セキュリティ製品という性質上、未知の事象に遭遇する場面も多く存在します。何かあった時、しっかりしたサポートが受けられるのかどうかは事前にしっかり確認しておく必要があります。

4. 導入実績

導入実績が豊富な製品は最新のセキュリティに対応するノウハウ・経験が蓄積されています。実績に比例して、ノウハウやナレッジが十分蓄積されていると考えられます。多くの顧客に選ばれているということは、多種多様な業種のセキュリティニーズに応え、質の高い製品とサービスを提供できているという証でもあります。実績が多い製品は、セキュリティ製品として信頼されていると見ることができるため、確認すべきポイントの一つです。

 

さいごに

Webサイトを守るセキュリティ対策としてよく知られたものに、FW(ファイアウォール)やIPS(不正侵入防御)があります。すでにFWやIPSによる対策をしていても、対策は十分と言えません。FWはネットワークレベルでのセキュリティ対策です。送信元と送信先の情報(IPアドレスやポート番号など)を元にアクセスを制限します。ポートスキャンなどの外部公開が不要なサービスを狙った通信は制限できますが、通信の中身までは検査しません。80番ポートや443番ポートへの通信など、正常な通信を装った攻撃には対処できません。IPSはプラットフォームレベルでのセキュリティ対策です。OSやミドルウェアのぜい弱性を悪用した攻撃や、ファイル共有サービスへの攻撃など、さまざまな種類の攻撃を検査・防御します。しかし、Webアプリケーションへの攻撃は多種多様に増えており、アプリケーション固有の脆弱性を狙ったもの等、高度化した攻撃を防ぎきれないケースがあります。WAFはFWやIPSよりも上位のアプリケーションレベルでのセキュリティ対策で、Webアプリケーションに特化した防御対策です。WAFとFW、IPSはそれぞれ異なるネットワークレベルで機能します。WAFを導入すればFWやIPSが不要になるといったことではなく、どれが欠けてもセキュリティレベルが落ちるため、それぞれで補完しあうことが必要です。WAFを選ぶ際は、ここであげたポイントを基に、コスト、セキュリティ、サポート、導入実績で優れた製品を選ぶようにしましょう。

 

導入実績1万件を超えるクラウドブリック(Cloudbric)

クラウドブリック(Cloudbric)はクラウド型WAFサービスで、アジア・太平洋マーケットシェア1位のWAF「WAPPLES」のロジックベースの検知エンジンを搭載し、既知の攻撃パターンだけでなく高精度な新種の攻撃にも対応可能です。独自のロジックベース検知エンジンを使用し検知率、誤検知率、性能面にて優位性を確保しています。その技術力は世界の専門家にも認められ、全世界13,500以上、国内5,500以上のユーザに支持されています。
従来のシグネチャー基盤のWAFでは検知できない未知や亜種の攻撃に対応し、不審なトラフィックが発見されると事前に設定されたクラウドブリックの約26種の検知ルールをベースに攻撃を類型別に分析及び検知します。シグネチャーを使用しないため、頻繁なシグネチャーのアップデートなしに脅威を防止することができます。高セキュリティながらリーズナブルな価格で導入可能であり、追加料金不要でWAF・DDoS対策・無償SSL証明書が利用できます。24時間365日安心の監視体制と専門家による手厚いサポートも受けられます。既に導入実績も1万件を超え、高品質な独自セキュリティ、コスト、サポート体制と全てのポイントにおいて高い評価を得ています。

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クラウドブリック、BLUE STYLEとパートナーシップ締結…安全なECサイト運営を後押し

情報セキュリティ企業のペンタセキュリティシステムズ株式会社(日本法人代表取締役社長 陳 貞喜、https://www.pentasecurity.co.jp、以下ペンタセキュリティ、韓国本社、ヒューストン/米国法人) は、8月11日にECサイトを企画・運用する株式会社BLUE STYLE(以下BLUE STYLE)とパートナーシップを締結し、クラウド型WAF「クラウドブリック(Cloudbric)」の提供による安全なWebサイトの運用管理に向けて協力していくと発表した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でテレワークの普及が急速に進む中、企業のITシステムのクラウド化も本格的に進められている。また、ビジネスにおけるオンラインシフトもより一層進行し、WebサイトやECサイトの重要性がさらに高まっている。しかし、このような急速な変化に対する備えが未だ不十分である状況の中、日々高度化するサイバー脅威にさらされているため、企業にはセキュリティ対策のさらなる強化が求められる。

そこで、ペンタセキュリティはEC-CUBEのエバンジェリストとして様々な情報サイト及びECサイトを制作・管理するBLUE STYLEとパートナーシップを締結し、Webサイトを構築・運用する際に必要となるWebセキュリティ対策としてクラウドブリックを提供する。

クラウドブリックは、ロジックベースの検知エンジンを搭載し高い精度のセキュリティを提供するクラウド型WAFサービスである。高度なセキュリティを必要とする企業ニーズに応じ、各企業に合わせてカスタマイズされたセキュリティサービスを提供している。また、プランに関係なく全ての機能を利用できる高いコストパフォーマンスを実現する。BLUE STYLEは、Webサイトで発生しうる各種脆弱性へのセキュリティ対策としてクラウドブリックを提案し、安全なWebサイト環境の実現を目指す。そして、セキュリティへの専門性をさらに高め、顧客の満足度向上およびビジネスパフォーマンス向上に貢献していく。

ペンタセキュリティ日本法人代表取締役社長の陳は、「ビジネスのオンライン化が進むにつれ、さらなる活性化が予想されるWeb基盤ビジネスにおいてセキュリティが肝となるだろう。」とし、「今回のパートナーシップを通じて、クラウドブリックの高いセキュリティ技術とBLUE STYLEのWebサイト構築運用能力など、両社の長所を活かし、お客様により安心してWebビジネスを推進していただけるよう、高度なセキュリティを提供していきたい。」と述べた。

 

■BLUE STYLE

2013年に個人事業BLUE STYLEを立ち上げ、2017年に株式会社BLUE STYLEに法人化する。代表は9年の EC の運用経験から、2013年にEC-CUBE公式エバンジェリストとして任命され、交流会の立上げや講演を通してサービスの普及に従事。2016年にはbaserCMSの公式エバンジェリストに就任し、ECに限らない、様々なサイトの構築・運用を得意としている。また、代表自身の子育て経験から「子育て子供服の課題」に着目し、自社サービスとして2015年に子供服のシェアリングエコノミーLynksをプレリリース。2016年には福岡スタートアップセレクションにおいてグローバルチャレンジ賞を受賞。課題の普遍性、大きさを確信し、2018年5月に Lynks を正式リリース。

■ペンタセキュリティシステムズ

ペンタセキュリティは創業23年目を迎えた情報セキュリティ専門企業であり、DB 暗号化・Webセキュリティ・認証セキュリティなどの企業情報セキュリティのための製品やサービスを研究・開発し、優れたセキュリティを認められた。優秀な技術力を基にし、国内はもちろん、海外市場でも技術力を認められ、多数受賞している。IoTセキュリティやコネクテッドカー向けのセキュリティ関連技術の開発にも力を注いており、最近はブロックチェーン研究所を新設し、ブロックチェーン技術を活用した製品およびサービスの商用化に集中している。
URL:https://www.pentasecurity.co.jp/